シカゴ北部の観光とグルメ・e-ガイド (印刷ページ)

⇒元のページに戻る

【ファーノースサイド】

アップタウン地区

★チャップリンゆかりの地 ★スウェディッシュタウン⇒ガールズタウン ★リトルサイゴン=ニュー・チャイナタウン


チャップリンゆかりの地


Essanay Studios

  アップタウンは、その昔、(名前の通り)ダウンタウンの住人のサマー・リゾート兼ショッピングセンターで、シカゴ文化の中核だった時代もあるそうです。1900年、アップタウンのブロードウェーにノースウェスタン高架鉄道のターミナル駅ができたからです。1915年には、アーガイルストリートのエサネースタジオでチャップリンの14本の無声映画が撮影されました。

 1950年代には都市のドーナツ化現象が始まり、より郊外に引越す中流市民と貧しい南部からの移住者が入れ替わり、一転して「ヒルビリー(アパラチア地方の人々)天国」という不名誉な呼び名がついたこともあります。

 その後、再開発事業が進んでアップタウンから白人貧困層の姿は消えたのですが、再開発に未着手の地域にはラテン系やアジア系や黒人の人口が増えました。


スウェディッシュタウン⇒ガールズタウン


Swedish Town

Andersonville

Little Saigon

Ravenhead~Lake/

Foster~Montrose

Uptown周辺(⇒拡大)

 スウェーデンといえばノーベル賞のスポンサーをしている豊かな国という印象がありますが、それは第二次世界大戦後のスウェーデン。18世紀半ばから百年で倍増した人口に農業生産が追いつかず、人々は暮らしに行き詰っていたのだそうです。

 1860年代=南北戦争が終わった頃からミネソタやアメリカの中西部めがけてスウェーデンの大量移民を始めました。20世紀の初めには、シカゴのスウェーデン系市民が、本国第二の都市エーテボリの人口を上回っていたとも伝えられています。

ミートボールとコケモモのジャム

スウェーデン風パンケーキ

 昔のアンダーソンビルはスウェーデン系移民のエスニックタウンでしたが、今は数軒のスウェーデン料理のレストランがあるだけで、むしろレスビアンのカップルが多い町「ガールズタウン」として有名になっています。

 スウェーデン料理は、ドイツや東欧系のお料理とは違う個性を持っていますが、美味しいお料理が世界中にあふれている今日この頃、わざわざ試食に行くほどのことはないかもしれません。どちらかといえば地味で少し甘めの味付け。ニシンのサンドイッチなどもありますが、舌の肥えた日本人の皆さんのお口に合うかといえば少々疑わしいところです。


リトルサイゴン=ニュー・チャイナタウン


Metra Argyle Station

 リトルサイゴンは、別名ニューチャイナタウンまたはノースサイド・チャイナタウン。1960年代に中国系レストラン経営者がこの地を再開発してチャイナタウンにしようと計画したのが始まりですが、1979年に中国とベトナムの間で中越戦争が起きた際に、シカゴの中華社会の内部で対立が生じ、ベトナム系中国人がサウスサイドのチャイナタウンからアップタウンに大挙移住して現在の規模になったようです。

 中心はメトラのアーガイル駅周辺。東南アジアの多民族が集まっていますから、ベトナムや中華以外にも、タイやラオス、カンボジアのお料理が楽しめますが、夜は物騒ですから、十分気をつけてください。