Mammoth Cave National Park & Glasgow
アメリカの国立公園は、ロッキー山脈をはじめ西部山岳地帯に集中しています。これでは不公平と言いたいほどに「西高東低」ですが、それだけにマンモスケーブ国立公園は中西部・南部地域を代表する貴重な自然遺産。1981年には世界遺産にも指定されています。面積は214平方qで東京都の約十分の一、洞窟の全長はこれまで分かっているだけでも580q(東京-新大阪 545q)に及ぶそうです。 =========== ≪マンモスケーブ国立公園≫ ===========
マンモスケーブは丈夫な砂岩層の下に埋もれていた石灰岩層が、グリーンリバー水系の水に侵食されてできたものです。先史時代にインディアンが埋葬に利用していた証拠に、洞内から数体のミイラが発見されています。 18世紀末の白人の入植以来詳細な調査が行われるようになりましたが、最初の精密な地図は、黒人奴隷ガイドのスティーブン・ビショップが作り、洞窟各所の名付け親になったのだそうです。
巨大な鍾乳洞ですから入口も数々あり、ツアーの種類にも限りありません。年間60万人の観光客が訪れるのだそうですが、季節によってツアーのメニューが変わりますから、最新情報をしっかり調べ必要な予約を手配してからお出かけください。 国立公園の外にも、民間経営の鍾乳洞がたくさんあります。それぞれ遊園地や小動物園などの付属施設をウリにして、マンモスケーブを目指す観光客を、門前で呼び込もうと客引きに熱心です。アメリカ人の中には、マンモスケーブのことをマンモスの化石が出る鍾乳洞と言葉通りに誤解している人もいるそうですが、単にマンモスのように巨大な鍾乳洞という意味です。 =========== ≪グラスゴーとスコットランドの伝統行事≫ ===========
イギリスのスコットランド地方で最大の都市の名前を付けただけあって、この町にはスコットランド系の住民が特に多いようです。18世紀には、スコットランドから北部アイルランドに移住したものの再び困窮し、あらためてアメリカに移民してきたスコッチアイリッシュと呼ばれる人々がアパラチア山脈の谷間に定住し、スコットランド文化をアメリカにもたらしました。 初期の西部開拓者にもスコッチアイリッシュの人々が多く、この地方にはカンバーランド川沿いにミドルテネシー目指して移住していく人々の一部が定住したに違いありません。毎年、メモリアルデイの翌週末(6月第1週の週末)にグラスゴー・スコットランド文化祭(Glasgow Highland Games)というお祭りが開かれます。写真のようなスコットランドの民族衣装を身にまとったバグパイプのマーチング・バンドの演技のほか、ケイリ(Ceilidh)と呼ばれるフォークダンスやパレード、スコットランドゆかりの物品の販売会などが催されます。 |