ホーランドとマスキーガン

★風車とチューリップ　★高速フェリー　★家具の街グランドラピッズ　★マイヤー･ガーデン

オランダ系移民の初期の入植地

　ミシガン湖を越えて来る西風が砂丘の自然堤防を作り、ウェストミシガンの川はせき止められて潟湖を作ります。地図で見ると、ホーランド周辺の地形は、北海に堤防を築いて国土を拡げたオランダによく似ています。

　産業革命の下、オランダの南部から保守的な生活を尊重する改革派教会の人々が移住してきたのは、1847年のことでした。その後、オランダ系アメリカ人はウェストミシガン一帯に増えました。

=== ≪風車とチューリップ≫ ===

　ホーランドの観光では、テーマパークのダッチビレッジが有名ですが、チューリップならダウンタウンやベルディア･チューリップガーデン、風車はウィンドミルアイランドでも、たっぷり観賞できます。お土産には、オランダ名物の木靴や日本の伊万里焼の技法も取り入れたといわれるデルフト焼の陶器。

　春には毎年6百万本のチューリップが花開き、百万人の観光客が訪れます。チューリップ･フェスティバルは、例年5月の第1土曜日〜第2土曜日。

　潟湖の河口部には運河が掘られ、アムステルダム港さながらクルーズ船もホーランドのドックに着岸できるようになりました。

　運河脇のホーランド州立公園はミシガン州有数のビーチで、周囲に高級別荘が立ち並んでいます。ランドマークのホーランド港灯台は、愛称がビッグレッド灯台。ピスガ山と呼ばれる大砂丘はミシガン湖との標高差が50mもあり、冬はスキーで滑り降りることもできます。

=== ≪高速フェリー≫ ===

　マスキーガンには、ミシガン下半島の西岸で最大の港があり、高速フェリーのレイクエクスプレス号（）がウィスコンシン州ミルウォーキーとの間を2時間半で結んでいます。最近は、対岸からやって来るバイカーのために観光道路も整備されました。

　ホーランドと同じく潟湖を掘削してできた港の周辺には、引退した3隻の船が停泊しています。先輩フェリーのミルウォーキー･クリッパー号と、第二次大戦の太平洋戦線で日本を相手に戦った潜水艦のシルバーサイズ号、欧州戦線でノルマンディー上陸作戦にも参加した戦車揚陸艦のLST393号です。

　しかし、マスキーガンが観光地として名高いのは、やはりミシガン州最大の遊園地ミシガンアドベンチャーがあるからです。森林が豊かなミシガンらしく最大の呼び物は、木製コースターの｢シバリング･ティンバー（震えが来る森林）｣。

　マスキーガン州立公園には、設備が整った近代的なキャンプ場があります。起伏のある12マイルのハイキングコース頂点に、ブロックハウスという昔の要塞風の建物があり、はるかにミシガン湖の眺望を楽しめます。

　南にはホフマスター州立公園の砂丘、さらに南にはグランド川の河口の町グランド･ヘブンとグランド･ヘブン州立公園のビーチがあります。

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