グランドラピッズ・e-ガイド (印刷ページ)

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家具の街グランドラピッズ

★グランド川 ★マイヤーガーデン


Downtown Grand Rapids from River House

Grand Rapids Downtown

East Lansing

 グランドラピッズは、ダウンタウンを流れる美しい川グランド川の急流にあるからグランドラピッズです。

 インターステート96号線を使えば、日本人の皆さんが大勢住んでおられるノバイからランシングまで1時間。さらにグランドラピッズには、もう1時間の距離です。

 下道(したみち)の国道16号線には「グランド川アベニュー」という別名があります。白人の入植以前からインディアンが使っていた道筋で、1701年、創設直後のデトロイト市内に設けられた13本の120フィート(37m)道路の一つ。

 1821年のシカゴ条約で、インディアン諸部族はグランド川以南の土地の所有権を放棄させられました。1835年には架橋工事や補修が施され、ウェストミシガンに向かう開拓者が乗る幌馬車の幹線ルートになったそうです。

氷河後退期の一時期 (参考資料: ミシガン州立大学)

=== ≪グランド川≫ ===

 今から約1万4千年前、最終氷河期の末期で地球が温暖化しつつあった時代に、デトロイトの地は、現代の地質学者にモーミー湖(エリー湖の前身)と名付けられた氷河前縁湖の底に沈んでいました。湖面は現在より60〜70mも高かったそうです。インディアナ州のフォートウェイン付近にまで届く巨大な湖を想像してください。

 氷河後退のシナリオは極めて複雑で、モーミー湖の水は、湖面が高いときはインディアナのワバシ川に流れ、低くなると、グランドラピッズを流れるグランド川からシカゴ湖(ミシガン湖の前身)を経てイリノイ川に注いでいたそうです。

Meyer May House

Voigt House Victorian Museum

 ミシガンに湿地が多く大森林が育つのも、不思議ではありません。グランドラピッズの産業史は石膏の採掘から始まりましたが、19世紀後半からは「家具の街」として発展してきました。現在は、アメリカンシーティング、スチールケース、ヘイワース、ハーマンミラーなどオフィス家具のトップメーカーが本社を構えています。

=== ≪マイヤーガーデン≫ ===

Alexander Calders "La Grande Vitesse"

La Grande Vitesse

ミシガン州外で店舗があるのはイリノイ、インディアナ、オハイオ、ケンタッキーの4州だけ…知らない方も多いことでしょうが、グランドラピッズ生まれの「マイヤー(Meijer)」という小売チェーンは、50年も前(1962年)に、食品スーパーとディスカウントストアを併せ持つ「ハイパーマーケット」スタイルのお店を始めた業界の革命児です。名前だけでお分かりかもしれませんが、創業者はこの地方に多いオランダ系移民の子孫。

 グランドラピッズには、ダウンタウンのほかにも、建築家ライト設計のマイヤーメイ・ハウスやボイトハウスがあるヘリテージヒル地区など見るべき場所はたくさんありますが、一つだけ選ぶならマイヤーガーデンです。

 マイヤーガーデンは、父とともにマイヤーを創業したフレデリックさんがオープンしました。副称に「彫像公園」とあるように広大な植物園に、マイヨールの「夏のトルソ」など170点の彫刻が展示されています。一番人気は、高さ7.6mのアメリカンホース像。

 グランドラピッズは、1969年にモビール彫刻の作家カルダーの作品「ラ・グランド・ビテス(英語でグランドラピッズ)」がダウンタウンに設置されてから、例年6月の第1週に芸術祭(フェスティバル・オブ・アーツ)を開催するのが恒例となり、とりわけ彫像に対する市民の関心は高いのです。

 マイヤーガーデンには、中西部の草花はもちろん世界中の植物を集められていますが、特に乾燥温室の砂漠に生きる植物や熱帯の食虫植物のコレクションがりっぱです。屋外にも、イギリスの多年草を集めた庭園などテーマ別に各種の庭園がありますが、2015年にはいよいよ日本庭園が開園する計画とのことです。

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