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2009年3月15日（第33号） |
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アメリカの景気刺激小切手と日本の定額給付金 アメリカでは、昨年の5月以降、国民に景気刺激小切手（Economic Stimulus Check）が郵送されました。日本では、今、ちょうど定額給付金の支給が始まったところです。そこで、日本がアメリカを真似したのかと思ったら、どうやらアメリカが日本の真似をしていたようです。
オバマ大統領も景気刺激策の中に一律減税を盛り込んではいますが、バラマキ方式ではなく、今年の納税額から控除する方式を採用することになるかもしれません。もちろん、事務コストから考えたら、控除方式が最も合理的です。しかし、ブッシュ時代の小切手の場合も、基本的には納税者の住所に郵送するだけですから、それほど大きな事務負担にはなりません。 地域振興券は、当初、定額給付金のように全ての国民に支給する方向で検討されていましたが、結果的には子供を持つ世帯主や高齢者など約3千万人に限って支給され、もらえなかった人たちに不公平感が残りました。そこで今回は全国民に例外なく支給しようとしているわけですが、アメリカのように国民総背番号制が確立していませんから、事務処理に当る自治体に大きな負担がかかってしまいます。
調べている間に、日米所得税の課税率の推移について資料を見つけたので、グラフを作ってみました。アメリカでは、最高税率が70%で所得区分が17あった累進課税が、レーガン（1981-1989）と父ブッシュ（1989-1993）の共和党時代に最高31%で3所得区分と劇的に緩和されました。現在の6所得区分の原形を作ったのは、民主党のクリントン政権です。 アメリカの所得税率（夫婦合算申告）の推移（⇒クリックで拡大）
日本でも、時を同じくして、80年代の中曽根（1982-1987）と竹下（1987-1989）内閣の時代、ついで小渕内閣時代の1999年に累進課税が大きく緩和されていきました。 日本の所得税率の推移（⇒クリックで拡大）
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見かけはそっくりですが、違う点もあります
世界初かどうか知りませんが、日本で、1999年、小渕首相時代に地域振興券という商品券が配られたのは覚えておいでですか？アメリカでは、2001年に、就任間もないブッシュ大統領が、その年の減税額を小切手で前払いしようという還付税小切手（Tax
Rebate
Check）を配ったのが、この種の給付金の始まりです。
