水道管の破裂、加湿器、雪かき、風雪時の運転、肌の乾燥
初めての冬?…北アメリカの冬支度の心得
日本で暮らしていた地方、アメリカで暮らし始めた地域によって一概には言えませんが、初めての北米の冬で、今までに経験したことのない寒さや厳しい気象に出会う皆さんも数多くおられることでしょう。そこで、これまでに、e-ニュースやe-百貨でご紹介してきた北米の冬支度の心得について、あらためてまとめてみました。2006年11月号掲載記事の改訂版です。
くるまとドライブ
タイヤ空気圧/ワイパー液/風雪時の運転/バッテリー切れ
====================
タイヤ空気圧
====================
理科の時間に習いましたね?温度が下がると気体は収縮します。つまり、気温が下がると、空気漏れがなくてもタイヤの空気圧は低くなりますから、冬に入る前に空気圧の調整をするのが望ましいわけです。
パンクでもなければ日頃ほったらかしにされがちのタイヤですが、きちんとローテーションや空気圧の点検をしていれば、長持ちもするし、燃費にも良いのだそうです。
====================
ワイパー液
====================
ご主人任せではいざという時に困ります
(ボンネットが落ちてこないよう注意) |
日本では汚れを洗い落とすくらいの役目ですが、冬の北米の運転で、ワイパー液は生命線です。前を行く車が路上の除雪剤を跳ね上げるので、フロント・ガラスに白くこびりつきます。前が全く見えなくなりますから、ワイパー液をしばしば流して除雪剤を洗い落としながら運転しなければなりません。
もちろん凍り付いてはいけませんから、零下でも使える不凍液です。多雪地帯では、ワイパー液が切れたら一大事ですから、トランクに予備の分を積んでおいた方がいいかもしれません。
除雪剤は車体にもよくありませんから、春には、洗車業者に車底まできれいに洗い落としてもらうとよいでしょう。
====================
風雪時の運転
====================
北米では、チェーンやスパイク・タイヤは使いません。雪が降ると、溶雪剤をまいて溶かしてしまいます。幹線道路の除雪はいつでも良好ですが、サブディビジョン(住宅団地)の中の道路は後回しになります。
多雪地帯の人々は風雪時の運転の仕方をよく知っているからよいのですが、頻繁に雪が降らない地方では、無警戒に強引な運転をするドライバーと、のろのろ運転の慎重すぎるドライバーが入り混じっているので気をつけてください。中には、4WD(四輪駆動)なら急ブレーキをかけても大丈夫と思い込んでいるドライバーもいるほどです。
上空の暖気で融けた雪が、地上近くの寒気で氷点下の水滴となって降ってくる雨をフリージングレインといいます。着地のショックで凍り、道路がスケートリンク状になりますから、外出は極力控えましょう。
屋外に駐車しておくと、ドアは凍りついて開かなくなってしまいます。ブラシがついた雪かき棒とスプレーのディアイサー(溶雪剤)を積んでおけば安心ですが、車内の雪かき棒が取り出せず役に立たなかったという悲しい笑い話もよく聞きますので特にご注意。
====================
バッテリー切れ
====================
寒いことで有名なカナダのウィニペグの屋外駐車場には、パーキングスペースごとにエンジンの始動を助ける電気コード(Electric
Plug-in)が付いています。それほどではなくても、冬はエンジンがかかりにくくなります。
バッテリー切れのトラブルも冬に多く起きます。ブースター・ケーブルと正常に動く車があれば、エンジンをかける(ジャンプスタートさせる)のは簡単ですから、トランクにでも一組入れておきましょう。
⇒ブースターケーブルの使い方
ガレージの中では排気ガスが危険ですから、必ずシャッターを大きく開けた上でエンジンをかけなければいけません。ケーブルは短いので、(車を簡単に動かせる場合は)車を向き合うように駐車すると作業が楽にできます。
|