海外赴任、留学、国際結婚…北米に住む日本人の皆さんのアメリカ生活をゆたかにするメールマガジンです。四季折々のタイムリーな話題や各地のお買物や観光の情報をお届けします。検索ボタンで姉妹サイト「アメリカ生活・e-百科」のワード検索も一緒にできます。

発行者: KJBusiness Consulting, LLC  電話:(859) 223-6449 Eメール:info@jlifeus.com  HP:www.jlifeus.com

2011年12月15日(第66号)


オフのゴルフ研究@…ドライバー一振りでクラブヘッドは2回転

 スイングのリズムは「チャー・シュー・メン!」…?

 フォームを矯正するなら、シーズンオフの冬の間がチャンスです。筋力の維持強化も重要です。来季に向けて、屋内練習場に出かけましょう。

 そこで、「e-ニュース」では、3回に分けて、現実的な「理想のゴルフスイング」について皆さんと研究したいと思います。目標は、アメリカ人に負けない飛距離と、ドライバーからサンドウェッジまで同じ感覚で振れるスイング。多少の筋力と若干の練習量は必要かもしれません。

 第1回は、タイガー・ウッズのスイングを見て、スイングのリズムについて研究します。第2回は、ドラコンゴルファーの思い切りのいいシンプルなスイングを参考に、グリップやアドレスについて検討してみましょう。第3回については未定ですが、アプローチやパットへの応用について具体的に考えてみるつもりです。ひょっとすると、4回連載になるかもしれません。


 雑誌は、すぐ捨ててしまう性質ですが、1冊だけ繰り返し眺めていたのが、ゴルフダイジェストの98年1月号…97年は、プロデビューして実質1年目のタイガー・ウッズが大活躍した年でした。

 タイガーの正面と後方、上空と背後の4方向から、それぞれ16枚の連続写真が掲載されていますが、その中で、上空から写したタイガーのスイングを図解してみました。

 カメラの位置は、やや正面前方の上空。頭・腰・膝の移動もよく分かるように表示しましたが、この頃のタイガーは、ダウンスイングで身体の軸を傾けて沈みこむ難しい打ち方をしていました。アマチュアが真似られるスイングではありませんが、リズムを学ぶお手本にしてください。

サンプル

======= 「一振り2回転」 =======

 各図右肩の角度は、(少し誇張気味ですが)ドライバーのクラブヘッドが、アドレス時から何度回転したかを表示してあります。バックスイングのトップ(最大時)の位置で右に3/4回転、フォロースイングのフィニッシュで左に1・1/4回転ですから、一振りで合計2回転。

 無駄と思われるかもしれませんが、インパクトでヘッドスピードを上げるには、何よりも、クラブヘッドを2回転、最後までしっかり振り切ることが重要です。

 感覚をつかむには、クラブの遠心力を使って、のびのびと振り上げのびのびと振り切り、そのまま身体を逆に回転させてバックスイングに入るというセットを繰り返しましょう。野球で、次打者が打席に入る前にウェイトを付けてバットを数回振り回すイメージです。バックスインクでは右足が回転の軸になり、ダウンスイングとフォロースイングでは左足が回転の軸になることを感じてください。

======= 「チャー・シュー・メン!」 =======

 ちばてつやのゴルフ漫画「あした天気になあれ(1981-92年…少年マガジン)」で、「チャー・シュー・メン!」のリズムが評判になりましたが、どのポジションで「チャー」「シュー」「メン」を唱えるかは、人さまざまです。聞いてみると、アドレスで「チャー」、バックスイングで「シュー」、ダウンスイングで「メン」と意識している人が多いようですが、「シュー」で力むとクラブを「イン」に引いたりオーバースイングで身体の軸が崩れたりしますから、気をつけましょう。

 「メン」は、フォロースイングで意識した方がいいように思います。私の場合は、一時「オー・タ・イ・サン!」のリズムを採用していました。アドレスで「オー」、バックスイングの前半が「タ」、後半を力まずに「イ」、無心のダウンスイングに続き「サ〜ン」でしっかりフォロースイングするリズムです。今は、強いていえば、バックスイングが「ワン」で、フォロースイングが「トゥー」。

 体重移動の感覚を覚え、筋力も付いてくると、フォロースイングを「サン!」で一気に振りぬくリズム感が分かるようになります。それが飛距離の原動力です。

======= バックスイング =======

腰の回転(肩と両腕の三角形) ⇒ 肩の回転

 身体が硬くて大きなバックスイングができないと悩んでいる方は、下半身を固定して上半身だけねじろうとしているからではありませんか?バックスイングの前半は腰の回転で、後半は肩の回転です。

 @のアドレスについては、次回あらためて研究しますが、腰を少し左にずらして右肩下がり、ボールを少し後から見るくらいの姿勢。身体の左のラインは、インパクトでボールを打つ瞬間のラインですから、引き付けすぎず、思い切りよく大きく振りぬくつもりでアドレスしましょう。

 Cまでが前半。肩と両腕の三角形を崩さず、クラブが腰の高さで地面に水平になるところまで腰をひねります。重心は自然に右足に移り、頭も右に動きます。ここで、上半身をよじって、腰をひねらずに動かすのがスウェーです。

 後半は、自然に右ひじを折り、クラブヘッドが慣性でぶれずに振りあがるよう水平に肩を回します。逆にいうと、バックスイングでは、前半のうちからFのトップの位置を意識して、クラブヘッドがスイング面からはみ出さずに大きな弧を描くようイメージしておくことが大事です。 

======= ダウンスイング =======

腰の回転

 ダウンスイングでは、まず腰を回し重心を左足に移します。インパクトで打とうとすると、腰の回転が止まり、右ひじを伸ばして大きな円弧でドライバーを振り下ろす動きになってしまいます。フォロースイングでボールを運ぼうとすると、クラブヘッドはコンパクトに遅れて出てきて、インパクトの寸前に肩と両腕の三角形が戻ります。

======= フォロースイング =======

腰の回転(肩と両腕の三角形) ⇒ 肩の回転

 フォロースイング(英語ではフォロースルー)では、肩と両腕の三角形を保ち、左足を軸にさらに腰を回します。「フォロー」という言葉に惑わされて軽んじてしまいがちですが、このときの腰の回転の速さとクラブヘッドの遠心力(クラブヘッドまでの距離)が、飛距離を決めることに気がついてください。

 自然に右足が返り、後半は、自然に身体が起きて、顔は打球が飛んで行った方向を向くようになります。肩も腰も、トップスイング時の位置と比べると、180度回り切ったことになります。

指定したサイズでウインドウを表示