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2013年5月15日(第83号)


掃除機などアメリカの家電が進化してきました

 でも、外付け製氷機は冷蔵庫のアキレス腱

 重い、うるさい、壊れやすいの3拍子揃ったアメリカの家電が眠りから覚め、最近の製品には改良努力の跡が見られるようになってきました。


電気掃除機


 まずは掃除機を見てみましょう。これから渡米する人は、日本から使い慣れた掃除機を持ってくる手もありですが、日本仕様の掃除機はアメリカの家のジュータンにはパワー不足。部屋から部屋へ、重い変圧器を運ぶのもたいへんです。

 アメリカでも掃除機の改良競争をリードしてきたのは、ダイソンです。米国メーカーは、形だけ真似た製品を作るのが精いっぱいで、不況下でも価格差が3倍もあるダイソン製品の売上が伸びるのを指をくわえてみていましたが、ようやく性能で太刀打ちできるようになってきました。

 といっても、ダイソンが米国メーカーに追いつかれて苦戦しているわけではありません。ダイソンは一歩も二歩も先を行っていて、用途に応じた軽くて使いやすい製品を次々に売り出していますが、(特に数年で帰国予定の皆さんには)費用対効果で米国メーカー製品をお勧めします。

Hoover WindTunnel Air

 わが家でも新世代の機種を試してみようということになり、掃除機の大御所フーバーのウインドトンネル・エアという製品を買いました。家電製品を買う際に、下調べなしでお店で選ぶのは禁物です。必ず電器屋さんや通販のホームページで、候補商品の消費者の満足度を確かめた上で買いに出かけましょう。

 3ヶ月使った結果は、合格です。これまで使っていた大型の重たい掃除機より静かで吸引力もあり、日本仕様の掃除機と比べれば重いものの、日本女性でも片手で階段を持って上れる重さです。

 この掃除機は、ホースなしで床掃除するタイプで、天井や階段を掃除するには付属ホースを装着するのですが、これも楽々。アメリカ生活を知らない人には笑われそうですが、一昔前の掃除機はホースでさえ重くて外れやすいとんでもない製品だったのです。おかげさまで、ホースも掃除機本体にコンパクトに格納できるようになりました。

 最近は、エア・ステアラブルという首を左右に振れる新製品も売り出されました。ウィンドトンネル3ハイパーフォーマンスという吸引力が強い製品もありますが、家に土足で上がらない日本人の家庭にはそこまで強い吸引力は不要…重いだけでなく、ヘッドが大き過ぎ使いにくいのでご注意ください。

 フーバーのホームページでは、現在、各製品のお値段は送料抜きで次の通りです。

 Hoover WindTunnel Air                         $129.99

 Hoover Air Steerable                           $159.99

 Hoover WindTunnel 3 High Performance $179.99


冷凍冷蔵庫


 日本の家電メーカーはアメリカの白物家電市場に関心がなかったようで、アメリカの洗濯機や冷蔵庫の新製品開発競争をリードしたのは韓国勢のサムソンとLGです。日本と違い、戦後に移民してアメリカの家電の不便さを目のあたりにした韓国系市民が多かったせいかもしれません。5、6年前は「安い・悪い」の段階でしたが、最近は消費者の満足度も上がってきました。故障したときの対応だけは、まだ行き届かないようです。

Samsung French Door Refrigerator

 私たちが選んだ冷凍冷蔵庫もサムソンの製品でした。わが家のキッチンの冷蔵庫スペースは収納式で、隙間ができてはカッコ悪いので、老夫婦二人住まいになっても大きめの冷蔵庫にしなければなりません。

 冷蔵庫が観音開き(フレンチドア)で、下に冷凍庫があって前に引き出して開くタイプが流行っています。その中で、ドアに外付け製氷機がついていない機種を探したらと、サムソンしかなかったからです。

 冷蔵庫の故障は、大半が外付けの製氷機や自動給水器が原因で起きます。値段も大違いで、製氷機が上下に二つついているものまでありますから、よく調べて買ってください。電器屋さんにたずねると、私たちが住むケンタッキーなど田舎では、大勢集まって宴会をする機会が多いのか、氷をたくさんほしがる人が多いのだと言っていました。

 アメリカの冷蔵庫は水道が直接つながっていて製氷機に自動給水される仕組みですから、今の冷蔵庫には浄水フィルターがセットされるようになっています。フィルターなしの冷蔵庫が作る氷よりも表面がつるつるしていて、時間が経っても氷が互いにくっついて大きな塊にならなくなりました。

サムソン25.5立方フィートフレンチドア冷蔵庫

メーカー希望小売価格
製氷機(冷凍庫内) $2,099
製氷機(冷凍庫内)+自動給水器(冷蔵庫の内壁) $2,199
製氷機2(冷凍庫/冷蔵庫)+自動給水器(冷蔵庫の内壁) $2,299
ドア外付け製氷自動給水器 $2,799
ドア外付け製氷自動給水器+製氷機(冷凍庫内) $2,899

 古い冷蔵庫の野菜室といえばただのプラスチックの箱が置いてあっただけでしたが、新世代の冷蔵庫には、気密性が高く湿度調整もできる野菜室と、温度調整ができる大きなチルドルームがついています。


アメリカのエコポイント制度


 アメリカでも、家電製品や住宅設備の電力消費を抑える努力が奨励されていて、省エネ効果の高い一部の家電製品には、日本のエコポイントと同じように消費者に購入価格の一部が還元されます。

 「エナジースター」マークが付いている家電製品が対象で、冷蔵庫は還元額(私たちのケースでは$100)も大きいので、忘れずに手続きしましょう。購入後に、インターネット経由で地元の電力会社に手続きをすれば、小切手が送られてきます。

 私たちの地域の電力会社には、古い冷蔵庫をエナジースター機種に買い替える場合、古い冷蔵庫を引き取って30ドルのリベートを支払ってくれるプログラムがあります。ただし、古い冷蔵庫が壊れていないことが条件。