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2014年3月15日(第93号)


吸引力が強い機種は持ち運びに重いので注意

 部品は消耗品!! 本体も?…故障が多い掃除機

 昨年5月に配信した第83号では、最近のアメリカの家電製品には少し改善傾向が見られると、当時、私たちが購入したばかりの電気掃除機と電気冷蔵庫を例に取ってご案内しました。しかし、電気掃除機の方はどうやら見かけ倒しだったようです。そこで、今回はネットや知人のクチコミ情報で、昨今のアメリカの電気掃除機の買い方や使い方について意見を集約してみました。


紙パック式とサイクロン方式


 それでは、わが家で1年前に買ったアメリカ製のサイクロン式掃除機に関し、少し詳しくご説明しましょう。

 まずは部品について…。一度も無理に引っ張っていないのに、たった半年で、延長ホースの蛇腹とプラスチックの接続部が分離してしまいました。接着剤で貼り付けてあるだけですから、接着剤の塗りが甘ければ、はがれるのも当然の結果です。

 保証期間は2年。壊れたホースをメーカーに送り返すか、最寄りのサービスディーラーに持ち込めば、修理するか新品に取り換えてくれることになっています。しかし、わが家では、過去に別の家電製品の修理で何度も面倒な目にあっているので、今回は泣き寝入りすることにしました。延長ホースなしでは不便ですが、それでも何とか使えるからです。

 インターネットで調べてみると、ホースなどは掃除機の部品として単体で売られています。それほど壊れやすいのですから、私たちも意識を変えて、部品は消耗品扱いと覚悟しなければなりません。キーワード「vacuum repair」で検索すると、皆さんのご近所の掃除機の修理屋さんがズラッと表示されるでしょう。屋内を土足で歩き、体格のいい奥さんが荒っぽく掃除するアメリカは、掃除機が壊れて当たり前の世界なのです。

 次に本体について…。使い始めてそろそろ1年。最近、サイクロンの吸引力がめっきり落ちてきました。調べてみると、遠心力でホコリを分離するダイソン製品に比べ、他のメーカーのサイクロンはフィルターを小まめに掃除しないと吸引力が衰える…とあります。しかし、わが家の掃除機の吸引力の低下は、部品が変形してサイクロン円筒内の密閉性が甘くなったのが原因で、むしろ製品の耐久性に問題があるようです。

 さて、以上を総括して皆さんにお勧めする掃除機は、

@ 紙パック式は故障が少ない。

A サイクロン方式なら、5年保証のダイソン…ただし、取っ手が外れるなど日本では想像できない故障はあり、中には苦情対応が悪いと訴える消費者もいます。

B ダイソン以外でサイクロン方式を選ぶなら、パナソニック米国法人の製品は日本で販売中の製品と似ているので、高性能が期待される。

 どの製品を選ぶ場合も、北米で吸引力が最強クラスの掃除機は、玄関で靴を脱ぐ日本人の家庭には過剰性能ですから注意しましょう。より重くより騒々しい掃除機を買うことになってしまいます。


パナソニック・ケンモア製品


 シアーズやKマートの家電コーナーでケンモア・ブランドの製品を見かけたことはありませんか?日本のパナソニックが、ケンモアの電気掃除機工場(私たちが暮らすケンタッキー州レキシントンの南50q)を買収したのは1990年のことでした。実店舗なら、パナソニックの高価格帯の商品はベストバイ、低価格帯の商品はターゲットやウォルマートで探してください。ケンモア・ブランドの商品は、シアーズやKマートにあります。

 その後メキシコにも工場ができたので、個々の製品や部品がどこで生産されているかは知りませんが、日本人技術者が品質管理に携わっているだけでも安心です。特にキャニスター・タイプ(動画)のサイクロン部分は、日本で売られている製品にそっくりです

パナソニック米国製品 ケンモア製品 パナソニック日本国内製品

 アメリカ人が好きなアップライト(タテ型)掃除機部門でも、パナソニックは平均的に高い評価を受けています。低価格帯の商品には保証期間が1年と短いものもあるようですが、それでも性能に遜色ないようです。


 ダイソン製品


 さて、次はダイソン製品を購入する際の注意。アメリカでは、日本で主流のキャニスター・タイプ(動画)が非主流です。家電売り場の小さな店には置いていないこともありますから、売り場にないからといってあきらめず、他の店で探すかネットで購入するようにしましょう。

 アメリカで主流のアップライト(タテ型)も悪くはありませんが、吸引力が強く重い製品と、吸引力はそこそこで軽い製品がありますから、気をつけて選んでください。軽い方は約11ポンド(5s)、重い方は約17ポンド(8s)前後。

 外見はあまり変わらないようにも見えますが、絨毯掃除の時には重さの違いがはっきり現れます。玄関で靴を脱いで上がる平均的な日本人の家庭では、最強レベルの吸引力はおそらく過剰能力です。

 充電式のコードレス・タイプ(動画)は、軽くて吸引力も十分強く、その点では便利ですが、今のところ充電に5時間かかり、そのたびに掃除できる時間が20分しかないのが最大の欠点です。(半ば冗談ですが)コードレスを3〜4機買って次々に取っ替え引っ替え使うか、他の掃除機と併用するようお勧めします。


 アイロボット・ルンバ


 最後は、日本でも販売されているロボット掃除機のルンバ。何といっても、ベッドの下に勝手にもぐって行ってくれるところが便利です(ソファーの下は隙間が狭すぎて無理)。

 くまなく部屋を掃除することになっていますが、円形のロボットですから四隅はちょっと苦手なようです。普通の掃除機を使って、仕上げしてください。