本物なら火加減など微妙なコツが必要ですが、
卵抜きだから失敗しないカスタードそっくりパイ
書くのが苦手というので代筆しますが、このコーナーは私の妻=満里の担当です。テレビでもインターネットでも美味しそうなお料理のレシピが氾濫していて、もう結構という気もしますが、このコーナーでは、満里が北米生活20年の間に先輩や仲間の駐在員の奥様やアメリカ人の友達に聞いて覚えた「アメリカで暮らす日本人」にお勧めのレシピを紹介します。
夏のおやつには、フィリングがひんやり冷たいカスタードパイ。トロっとした甘さが口いっぱいに広がって、♪ウ〜ンッおいしい♪。コーヒーにも、よく合います。
でも、本物のカスタードパイは、火加減やミルクの注ぎ加減など、一つ間違うとダマができたり焦がしたり微妙なコツがあって少したいへんです。
そこで、卵抜きで作る「カスタードそっくりパイ」のレシピを探してきました。材料にオートミールを使いますが、特に高価で上等なオートミールを買ってくることはありません。ただし、「フレーバー入り」ではなく無味のいわゆる「オリジナル」を使用します。電子レンジでチンできる「クイック」タイプのオートミールでもかまいません。
さて、今回はアメリカ人原作のレシピ。しかし、レシピ通りに忠実に作り出した満里…左手にカップ、右手に大さじを持って砂糖を計量しようとしたので、私から「ちょっと待った」です。こんなややこしい計量はやめましょう。
原作レシピには、砂糖やオートミールが「1/2カップと大さじ2杯」と書いてありました。しかし、単位を合わせてみれば、3/8カップか、あるいは大さじ6杯。アメリカ人のレシピには、時々微笑ましい落とし穴もありますから要注意ですね。
バターの分量も私たちの普通のレシピでは〇〇gですが、このレシピでは大さじ〇杯。もっとも、アメリカのバターの包みには上の写真のような大さじやカップ単位の刻みがついて便利ですから、こちらは原作レシピを尊重し大さじ表記を生かしました。
大さじは英語でテーブルスプーンで、バターの包みにはTBSPと書かれています。ちなみに小さじはティースプーン(TS)。包みの表示は重さとカサの単位が入り混じり訳が分からなくなりそうです。このあたりを正確に理解なさりたい方は「暮らしとノウハウ・e-百科」単位と換算のページでお料理の単位の記事をお読みください。
アメリカ生活・e-レシピ第70回「卵抜きだから失敗しないカスタードそっくりパイ」
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≪材料 8インチ(20cm)角耐熱容器用≫ =============
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【クラスト】
無塩バター 大さじ3杯
オートミール 大さじ6杯(3/8カップ)
砂糖 大さじ6杯(3/8カップ)
小麦粉 山盛り1/2カップ
オイルスプレー 少々
【フィリング】
無塩バター 大さじ4杯
ハーフ&ハーフ 1パイント(473mℓ)入り
1本
バニラエッセンス 小さじ1杯
コーンスターチ 大さじ3杯
粉末ナツメグ 小さじ1/2杯
砂糖 2/3カップ弱
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=====================≪作り方≫=====================
【クラストを作る】
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ボウルに大さじ3杯のバターを取り、バターナイフで5〜6個に切り分ける。
A
砂糖を計量し、ボウルに入れる。
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B
山盛り1/2カップの小麦粉を計量し、ボウルに加える。
C
オートミールを計量し、ボウルに加える。
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D
両手でバターをこね、オートミールや小麦粉・砂糖と合わせ、クラストのタネを作る。
E
耐熱容器の内側にオイルスプレーを吹きかける。
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F
クラストのタネを耐熱容器に移し、
G
敷きつめて、丁寧にならす。
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【フィリングを作る】
H
あらかじめバターとコーンスターチと砂糖を計量しておく。バターは大さじ4杯。
I
鍋にバターを取り、中火で溶かす。
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J
バターが溶けたら、コーンスターチと、
K
砂糖と、
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L
ハーフ&ハーフを手早く加え、
M
ダマができないようかき混ぜながら煮る。2分ほどして煮立ってきたら、焦がさないよう少し火を落とす。
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N
フィリングの液がクリーム状に変わりドロッとするまで、さらに3分くらいかき混ぜながら煮る。
O
火から下ろし、バニラエッセンスを加え、
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P
混ぜ合わせる。
オーブンを華氏350度(176℃)に予熱しながら、フィリングの粗熱がとれるのを待つ。
Q
耐熱容器のクラストの上にフィリングを流し込む。
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【パイを焼く】
R
ナツメグをフィリングの上にふりかける。
S
華氏350度(176℃)に予熱したオーブンで約40分焼く。30分ほどしてからは、表面が焼けすぎていないか時々チェック。
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㉑
表面がキツネ色に固まれば焼き上がり。
㉒
室温まで冷まし、さらに冷蔵庫に入れて冷やすと、一層おいしく召し上がれます。
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