北米では必須食材のビーツ(火焔菜)が簡単に手に入ります
冬本番…ロシア・東欧のスープの逸品"ボルシチ"
書くのが苦手というので代筆しますが、このコーナーは私の妻=満里の担当です。テレビでもインターネットでも美味しそうなお料理のレシピが氾濫していて、もう結構という気もしますが、このコーナーでは、満里が北米生活20年の間に先輩や仲間の駐在員の奥様やアメリカ人の友達に聞いて覚えた「アメリカで暮らす日本人」にお勧めのレシピを紹介します。
ボルシチは、英語で「ボーシュト(Borscht)」。先日、満里が「今晩はビーフシチューでも作ろうか?」と聞いてきたときに、私の脳裏にひらめいてふと食べたくなったのが、このロシア・東欧料理を代表するスープでした。日本では安倍・プーチン首脳会談の日程が迫っていた頃で、連日ニュースで北方領土の話題が伝えられていたせいかもしれません。
満里にも私にも、ボルシチの美味しさは記憶に刻まれて残っていましたが、最後に食べたのは結婚前だったようで、満里は銀座のロシア料理店、私に至っては新宿の東欧系レストランだったか、学生時代の放浪の旅でモスクワで食べたきりだったか、今となっては定かに思い出せません。
しかし、食べたいものは食べたいので、ボルシチには欠かせない野菜のビーツ(Beet)を、近所のスーパーに買いに行きました。色が深紅で外見がカブそっくりですから、通称で「赤カブ」と呼ぶ人もいますが、日本語の正式名は火焔菜です。砂糖原料のテンサイ(Sugar
Beet)の仲間だけあって、ほのかな甘みがあります。
材料が多く一見は面倒そうですが、肉と野菜をグツグツ煮るだけの結構簡単なお料理です。ロシアや東欧の人々は、ボルシチとウォッカで寒い冬を乗り越えるようですが、皆さんも時には真似してボルシチとお好みのアルコールで温まってみてはいかがでしょう?
ビーツの葉は捨ててしまうのも惜しいので、刻みニンニクと塩・コショウで調味し、オリーブオイルで炒めて食べました。
アメリカ生活・e-レシピ第86回
「冬本番…ロシア・東欧のスープの逸品"ボルシチ"」
========
≪ 材料…3~4人分 ≫ =========
|
牛肉 300g
ビーツ 大1個(葉は不用)
ジャガイモ 小2個
タマネギ 小1個
ニンジン 小1本
赤パプリカ 半個
キャベツ 中6枚
ダイストトマト 半缶(205g)
ビーフブロス 1パック(907g)
|
刻みニンニク 小さじ1杯
ローリエ 1枚
塩 小さじ1½杯
コショウ 適量
*お好みで、トッピングにサワークリーム
*肉や野菜の量は、普段のご家族のお好みに合わせ調整
|
=====================≪作り方≫=====================
【肉を煮込む】
@
お好きなサイズに切った牛肉を鍋に入れ、
A
ビーフブロス(Beef
Broth=牛肉ダシのスープ)1パックを加える。
|
|
|
|
|
B
沸騰させてアクを取り、フタをして、やや弱めの中火でくつくつと1時間煮る。
【野菜を刻む】
C
ビーツは、ピーラーで皮をむき、
|
D
大きさにより、半月切りかイチョウ切りにする(お好みの切り方でかまわない)。
E ジャガイモはお好みのサイズに切り、ボウルに入れて水にさらしておく。
|
|
|
|
|
F ニンジンは乱切り、
G
タマネギは半分に切って、薄切りにする。
|
H 赤パプリカもお好みのサイズに切り、
I
キャベツはざく切りにする。
|
|
|
|
|
【野菜を炒める】
J フライパンに油を敷き、
K
タマネギを炒め、
|
L
タマネギが少ししんなりしたら、ニンジンを加えて炒め、
M
ビーツを加え、
|
|
|
|
|
N さらに3~4分炒める。
【スープを煮込む】
O
1時間して肉が煮えたら、
|
P
炒め終わった野菜をスープの鍋に加え、
Q
さらに赤パプリカと、
|
|
|
|
|
R
水切りしたジャガイモと、
S
キャベツを加える。
|
㉑
スープが煮詰まっているので、野菜がひたひたになるくらいの水を加える。
㉒
さらに塩小さじ1½杯を加え、
|
|
|
|
|
㉓ コショウ適量を振り、
㉔ 刻みニンニク小さじ1杯を加える。
|
㉕ ローリエ1枚をちぎって入れ、
㉖
おたまでかき混ぜ、スープに調味料を馴染ませる。
|
|
|
|
|
㉗
さらにダイストトマト半缶(205g)を加えて混ぜ、
㉘
フタをして、弱火から中火で吹きこぼれないよう注意しながら、20分ほど煮れば出来上がり。
お好みで、食卓にトッピング用のサワークリームを添えて盛り付ける。
|
|