アメリカの 「住まいと庭仕事」・e-ガイド(印刷ページ

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秋の落ち葉かき

送風機(ブロワー)より熊手(レイク)風上から風下へ腰を伸ばし、ホウキで掃くように

集めた落ち葉には雪かきスコップで回収 落ち葉回収専用の便利グッズ


 落ち葉かきをなめてかかってはいけません。力まかせで短時間に片付けようとすると、腰を痛めたり、かえって時間がかかったりします。


送風機(ブロワー)より熊手(レイク)


 道具は、先端がしなやかに広がった金属製の熊手(レイク)が一番です。軽くて十分長ければ、それ以上申し分なし。秋になれば、スーパーでも買えます。

 ゴルフ場でバンカーの砂をならす熊手(Rake)は日本で「レーキ」と呼び習わされていますが、英語の発音は「レイク」です。

 わが家の近所のアメリカ人は、落ち葉かきに送風機(Leaf Blower)を使うのが好きですが、私はお勧めしません。意外かもしれませんが、うるさいだけで、効率は手作業よりずっと劣ります。

 その上、風が強い日には葉っぱが舞い上がり、集めるどころか散らばってしまいます。一つだけいい点は、時間をかけて徹底的にやれば、熊手の手作業より完璧にできることです。シーズン最後の落ち葉かきに使用するなら、意味があります。写真のような吸い込み(Vacuum)タイプもあるようです。


風上から風下へ


 お庭の木の種類にもよりますが、落ち葉かきは1年に1回ではすみません。あまりためると、皆さんのお宅の落ち葉が隣家に飛んでいって迷惑をかけますから、小まめにしましょう。

 雨が降った翌日は、落ち葉が湿って重たくなっていますから落ち葉かきに不向きです。風が強い日もいけません。落ち葉を集めても集めても飛んでいってしまいます。風の止む日がなければ、風が弱くて、できるだけ風向きが一定している日を選びましょう。風上から始めて、風下に落ち葉を集めるのが鉄則です。


腰を伸ばし、ホウキで掃くように


効率のよい落ち葉かき

X 腰に負担がかかる落ち葉かき

 片手は胸の高さ、もう一方は腰の高さでレイクを逆手(さかて)に持って、ホウキで掃くように小刻みに使ってください。

 レイクを低く持って一気に大きくかき集めようとすると、レイクの爪にからまない落ち葉が庭に残って、結局、何度も繰り返すことになります。

 正しい持ち方をすると、レイクの角度が立って、落ち葉がしっかりからんでくれます。この方が身体に優しいだけではなく、作業の時間短縮にもつながります。

 ちなみに、1954年に撮影したドイツの農村の写真を見つけましたので、ごらんください。

 (私の話だけなら説得力がないかもしれませんが)農作業のプロも、同じポーズをしてますでしょう?


集めた落ち葉には雪かきスコップで回収


 集めた落ち葉をゴミ箱や紙袋に入れるのも面倒な作業です。私たちが住んでいるケンタッキー州レキシントンには、庭木や落ち葉専用のゴミ箱があります。男性が本気で押し込めば、落ち葉は圧縮されて見かけの3〜5倍くらいは入るでしょう。

 レキシントンの場合は、ゴミ箱に入りきらない場合は、近所のホームセンターや金物屋さんにクーポンを持っていけば、市の指定の紙袋をもらえることになっています。さらに、落ち葉を家の前の道路脇に掃き出しておけば市の清掃局が回収してくれる日が地域ごとに決まっています。ご近所に聞いて、皆さんの地域事情をあらかじめ調べておきましょう。

 落ち葉をすくって捨てるには、右上の写真のように雪かきスコップを使うと便利です。雪かき用には、身体に負担がかからないよう控えめの量の雪をすくい取るスコップを推奨していますが、落ち葉は軽いので、あれば逆に、大きめの雪かきすコップを使った方が楽です。


落ち葉回収専用の便利グッズ


 雪かきスコップでも面倒という皆さんには、EZ Leaf Hauler (Haul = 引きずって運ぶ)という折りたたみの大きな塵取りのような便利グッズも売られています。