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クレジットカードとデビットカード

★日本のクレジットカードはアメリカのデビットカード ★アメリカのクレジットカードは借金カード


 日本のクレジット・カードは、買物のときにリボルビング(割賦)払いの手続きをしない限り、翌月には使っただけ口座から引き落とされてしまいますね。ちょっと買物に便利なカードといった存在ですが、本来「クレジット」といえば「信用する」ことや「貸す」こと…アメリカのクレジット・カードは、無担保の消費者金融のカードです。


日本のクレジットカードはアメリカのデビットカード


 日本のクレジット・カードに似ているのは、むしろデビット・カードです。ATMでお金を下ろす機能も付いていますが、お買物に使わない方はATM専用カードを作ることもできます。1日に引き出せる現金の限度は銀行により決まっています。交渉すれば増額してもらえるかもしれませんが、それだけ盗まれた場合のリスクも増えるわけですから気をつけましょう。取引銀行以外のATMを使うと、けっこう手数料がかさみますから、ご旅行先などでむやみに小出しになさらないようご注意ください。

 クレジットとデビットの兼用カードもあります。お買物でカードを使うときには「クレジット or デビット?」か聞かれますから、慌てないで答えてください。デビット・カードにはPIN(Personal Identification Number)ナンバーという暗証があります。PINナンバーは、レジでカード読み取り機を使うときにキー入力する番号ですからしっかり覚えておきましょう。

 デビット・カードの利用代金は、その都度、小切手口座(当座預金)から引き落とされます。うっかり残高不足にしてしまっても大丈夫か取引条件をあらかじめ確認しておくと安心です。貯蓄預金や定期預金を合わせて残高を一定以上キープしているお客様なら、小額はペナルティーなしで立て替えてくれるサービスがあるはずです。


アメリカのクレジットカードは借金カード


 私たちが利用しているナショナルシティー銀行の「キャッシュビルダー」というクレジットカードの請求書を例にとって、アメリカのクレジット・カードの仕組みを説明してみましょう。

上記請求書のカード利用状況の要約(Account Summary)部分

Previous Balance

前月の残高

$120

Payment Received

  on 03/13/08 - thank you

お支払いは

 3月13日に受領しました

-120

Purchases

お買物代金

311.07

Cash advances

現金お引き出し

0.00

Late and overlimit fees

遅延等損害金

0.00

Finance charges

金融費用

0.00

Credits

ご入金

0.00

New balance

カード利用残高

$311.07

Minimum payment

最低支払額

$10.00

Due date

支払期日

04/11/08

Total credit limit

信用限度

$15,000.00

Total available credit

現在の信用限度額

$14,688.00

Cash advance available credit

現金お引き出し限度額

$3,750.00

 請求書の中で最も重要な情報は、「カード利用残高」と「最低支払額」および「支払期日」です。「最低支払額」とは日本人には馴染みのない言葉ですが、アメリカのクレジット・カードの場合は、日本のクレジット・カードのように毎月カードで買ったお買物代金の全額が銀行口座から自動的に引き落とされるのではなく、消費者は「最低支払額」さえ払えば、残りをクレジットして(貸して)くれるのです。といっても金利は(2009年6月現在)年14.99%ですから、私たちは一度も借りたことがありません。

 

 

 

 

 

 

 上記の例の消費者は、お買物以外の目的でカードを使っていないようですが、クレジット・カードにはATMで現金を引き出す使う機能も付いてます。ただし、こちらの年利は21.99%(2009年6月現在)…さらに一回り高い金利が適用されますからご注意ください。

 私たちのカードには、利用額の一定割合が、毎年キャッシュバックされる特典が付いています。マイレージ付きのカードやガソリンスタンドやデパートの割引等々各種カードがありますが、作り過ぎると管理もたいへんですから、使いやすい特典が付いたカード数枚に限って契約なさる方がよろしいでしょう。


支払い手続き


 クレジット・カードの請求書の下部には、普通、お支払い明細書になっています。毎月のお支払いは、「カード利用残高」全額か、「最低支払額」以上のお好きな金額の小切手を切り、お支払い明細書とともに返信用封筒に入れてカード会社に郵送してください。

 お支払い明細書の宛名欄が、ちょうど返信用封筒の透明な窓のある場所にくるようにできているはずです。毎月のことですから、私たちは、差出人欄に手書きする手間を省き、ラベルを貼って済ませています。差出人名ラベルは、インターネットでも頼めますし、銀行経由で、小切手の印刷会社に作ってもらうこともできます。