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 気候と天災e-百科

北米各地の天気

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気候と天災 目次

北米各地の天気

北米の長期予報/エルニーニョとラニーニャ/気候帯/各地のお天気と気候

竜巻・雷雨・雹(ひょう)・ハリケーン

「オズの魔法使い」と竜巻街道/カミナリとゴルフ/雹(ひょう)と屋根屋さん/ハリケーン

 

ウィンターストーム洪水・山火事

フリージングレインと冬の停電/大河の氾濫と洪水

地震

ミシシッピー川と地震の巣


北米各地の天気

アメリカの長期予報/エルニーニョとラニーニャ/北米気候帯/各地のお天気と気候

アメリカの長期予報


 アメリカ国立気象局(NOAA)の長期予報を抜粋してご紹介します。平年比ですから、例年より暑いか寒いか降水量は多いか少ないかという予報です。図をクリックすると拡大します。

予想気温(例年より高温 低温)

今月 来月~ 3ヶ月先 4ヶ月先~ 6ヶ月先 7ヶ月先~ 9ヶ月先 10ヶ月先~ 1年先

予想降水量(例年より多雨/多雪 少雨/少雪)

今月 来月~ 3ヶ月先 4ヶ月先~ 6ヶ月先 7ヶ月先~ 9ヶ月先 10ヶ月先~ 1年先

エルニーニョとラニーニャ

★東部太平洋の海水温 ★ハリケーンとラニーニャ ★冬の寒暖


 エルニーニョ(El Niño)とラニーニャ(La Niña)という言葉をご存じですか?スペイン語で男の子(神の子)と女の子…エルニーニョは、もとはエクアドルやペルー沿岸の漁民が、クリスマスの頃にやってくる暖流に名付けた言葉です。エルニーニョが来るとその後は数ヶ月にわたって漁獲が減り、漁民はしばしば漁を休み陸で漁具の整備をするのが常でした。しかし、時には5〜6月まで高海温が続いて漁民が長く苦しむ年もあることから、次第に、現代のエルニーニョ現象を指す言葉に使い方が換わってきたのだそうです。

 気象や海洋の専門家が研究するようになってきてから、エルニーニョは、赤道に近い東部・中部太平洋の広い範囲の海水温が上昇する現象で、原因は解明されていませんが、世界中の気象に強い影響を及ぼしていることが分かってきました。反対に、東部・中部太平洋の海水温が低下する現象のことは、ラニーニャと呼ばれています。

 最近の世界の海温を示すアメリカ国立気象局(NOAA)の図をごらんください。その下の典型的なエルニーニョとラニーニャの時期の海温と比べてみれば、専門家でなくても、今がエルニーニョなのかラニーニョなのか判断できそうなくらいです。

最近の世界の海温

典型的エルニーニョ (1997年12月)

典型的ラニーニャ (2000年12月)

(March 2002)

El Nino (December 1997)

SST anomalies (°C)
表面海温の平均値との乖離幅 (℃)

================= ハリケーンとラニーニャ =================

 気象専門家によって判定は多少違いますが、日本の気象庁によれば、今(2010年夏)は、1991年から数えて4回目のエルニーニョが春に終わり、休む間もなく5回目のラニーニャに移行しているところです。

エルニーニョとラニーニャ(1991〜2010…春夏秋冬ベース)
       
   
     
       
       
       
 
     
   
 
       
 
     
       
1991 1992 1993 1994 1995 1996 1997 1998 1999 2000 2001 2002 2003 2004 2005 2006 2007 2008 2009 2010

 ラニーニョの年には、過去に巨大ハリケーンが数多く発生していますから、フロリダやメキシコ湾沿岸、大西洋沿岸地方にお住まいの方は警戒してください。

 ハリケーンカトリーナがニューオリンズを襲った2005年は、熱帯暴風雨の発生件数でも観測史上最多でしたが、1995年も観測史上第3位の当たり年でした。1999年はカテゴリー4以上の強いハリケーンの数で、2005年に肩を並べてトップ。2007年は数こそ少なかったものの上陸した中では観測史上第3位に当るハリケーンが来襲し、1998年には最後のハリケーンが季節外れの12月まで暴れました。

================= 冬の寒暖 =================

 エルニーニャの冬には、亜熱帯ジェット気流の勢いが増しアメリカ南部に強い寒気をもたらしますが、北部の寒さは所により和らぐようです。ラニーニャの年の冬には、北太平洋に強い高気圧が発生し、寒帯ジェット気流が大きく迂回するのでアメリカの南東部を中心に暖冬になります。

エルニーニョとラニーニャのケース別 冬のジェット気流

 

 どの地域がどれくらい暖かくなったり寒くなったりするかは、下の図でごらんください。1948年から2006年の間に、普通の冬が38回、エルニーニョの冬(左図)が10回、ラニーニャの冬(右図)が11回あったそうです。中央の図は、普通の冬(平年)に最高気温と最低気温が摂氏でそれぞれ氷点下になる日数で、左図は平年の氷点下日数とエルニーニョの年の氷点下日数の比較、右図は平年の氷点下日数ラニーニョの年の氷点下日数の比較ですが、大雑把に見るなら、暖色表示の地域は暖冬、寒色表示の地域は厳冬ということになります。

12月から2月に「最高気温」が0℃を下回る日数

平年日数 -エルニーニョの年の日数

平年

平年日数 -ラニーニャの年の日数

12月から2月に「最低気温」が0℃を下回る日数

平年日数 -エルニーニョの年の日数

平年

平年日数 -ラニーニャの年の日数

気候帯

亜寒帯湿潤気候 温暖湿潤気候 熱帯モンスーン気候 乾燥帯ステップ気候 

乾燥帯砂漠気候 高山気候 温帯地中海性気候 温帯西岸海洋性気候


 アメリカ本土の気候帯ごとに都市を選んで、それぞれのクライモグラフを作り重ねてみました。クライモグラフは、各月の平均気温(縦軸)と雨量(横軸)の交点をつないだグラフで、グラフの形状で気候の特徴が直感的に理解できます。

都市名 単位 1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月

シカゴ

(亜寒帯湿潤)

気温(℃) -5.6 -2.8 3 9 15.1 20.4 23.4 22.4 18 11.4 4.3 -2.2
降水量(o) 46.2 40.7 69.9 92.6 88.1 91.2 90.8 116 86.1 70.5 76.8 62

アトランタ

(温暖湿潤)

気温(℃) 6 8.2 12.4 16.5 21 24.9 26.6 26.1 23 17.2 11.9 7.5
降水量(o) 127 118.8 136.6 92.1 100.7 92.2 130.1 93.2 103.8 75.7 104.8 96.3

マイアミ

(熱帯モンスーン)

気温(℃) 20.1 20.6 22.4 24.2 26.3 27.8 28.6 28.5 28 26.1 23.7 21.1
降水量(o) 49.7 49.8 56.9 80.7 135.6 203.8 131.8 192.5 205.4 164.8 80.9 51.4

デンバー

(ステップ)

気温(℃) -1 1.3 4.8 8.9 14.1 19.8 23.1 22.1 17.2 10.8 3.5 -0.5
降水量(o) 12 12 31.3 47.6 61.3 38.3 57.1 45 28 26.1 24.3 17.5

ラスベガス

(砂漠)

気温(℃) 8 11 14.3 18.5 23.7 29.5 32.6 31.5 27.1 20 12.4 8
降水量(o) 16 18.1 15.6 4 6.7 1.3 9.5 11.4 7.8 6.5 8.3 10.8

サンフランシスコ

(地中海性)

気温(℃) 9.8 11.4 12.3 13.6 15 16.5 17.3 17.8 18 16.3 12.8 9.9
降水量(o) 106.6 91.2 88.8 28.5 8 2.5 0.9 1.4 5.5 26.6 62 79.1

シアトル

(西岸海洋性)

気温(℃) 5 6.3 8 10.1 13.3 16 18.6 18.7 16.2 11.5 7.4 4.9
降水量(o) 130.9 105.8 94.9 67.3 44.6 37.7 20.6 26.6 45.8 81.1 148.3 143.7

アメリカ本土の気候帯 (ケッペンの気候区分)

亜寒帯湿潤気候(シカゴ)

 東部や中西部の大半が属す気候帯です。年間の寒暖の差が激しく、夏は多雨で冬の降雪もかなり多いのが特徴です。日本でも、北海道や北日本の一部が該当します。緯度を比較してみるとシカゴは日本の函館付近ですが、ミネソタ州のミネアポリスともなると北海道最北端の宗谷岬に近い北緯ですから、冬の気温は平均的日本人に想像ができないレベルまで下がります。

温暖湿潤気候(アトランタ)

 アメリカ南部のほぼ全域と日本の本州の大半と九州、四国や沖縄が属す気候帯です。特に夏に降雨が多い日本の三大都市圏の気候は、比較的大西洋沿岸の気候に似ているかもしれません。内陸部やメキシコ湾沿岸では、年間を通じて降水量はわりに一定しています。アトランタの北緯は日本の福岡とほぼ同じ、日本の三大都市圏はノースカロライナ州のシャーロットやテネシー州のメンフィスなどと同じ緯度の帯の上にあります。

熱帯モンスーン気候(マイアミ)

 ケッペンの気候区分によれば、フロリダ半島の先端部分だけは熱帯に属していることになります。マイアミの緯度は台湾の台北と同じで北緯25度、すぐ東にはバハマ諸島があります。

乾燥帯ステップ気候(デンバー)

 コロラド山系の山麓台地から西海岸の尾根シェラネバダ山脈に至る地域は乾燥帯です。乾燥帯は、不毛な砂漠と背が低い植物が自生するステップに二分されます。コロラド山脈の東のステップはグレートプレーンズと呼ばれる土壌が肥沃な高原です。農業には降水量が不十分ですが、広大な地下湖オガララ帯水層が世界的にも重要な穀倉地帯の灌漑を支えてきました。

乾燥帯砂漠気候ラスベガス)

 グランドキャニオンを下ってカリフォルニア湾に至るコロラド川の流域には砂漠が広がっています。ラスベガスはフーバーダムでできたミード湖に水の供給を頼っていますが、近年は深刻な慢性的水不足に悩んでいます。

ジョンフォード監督の西部劇によく使われたモニュメントバレーはのユタとアリゾナの州境(砂漠〜ステップ)

地中海性気候(サンフランシスコ)

 夏は亜熱帯高気圧が張り出して好天が続きますが、冬になるとジェット気流が雨を運んで来るようになります。サンフランシスコは福島や新潟に近い北緯ですが、冬も暖かく、乾燥に強い柑橘類などの常緑広葉樹が育ちます。

西岸海洋性気候(シアトル)

 シアトルは緯度的には日本の最北端に対応しますが、アラスカ湾流(暖流)の影響で冬もあまり寒くなりません。夏は、地中海性気候の地域ほど乾燥せず、年間を通じて涼しく過ごしやすい地域です。

各地のお天気と気候


 インターネットを使えば何でも分かるといえば言い過ぎですが、少なくとも世界各地の「お天気」と「気候」が日本語で見れる「msn天気予報」は優れものです。「天気予報」と名乗っているので最初は気がつきませんでしたが、「各地の年間の気温や降雨量の推移」が出ているので、赴任や長期出張前の衣類の用意などの参考になります。気温が、最初から摂氏で表示されているのもありがたいことです。

 各地の「e-州ガイド」や「e-タウン・ガイド」のページの「ワンタッチ・リンク」に設定しておきますから、皆さん、便利に使ってください。もちろん、皆さんが日本でお住まいの地域の気温や降雨量も調べることができますから、比較なさったらよいと思います。中西部や南部で日本人の皆さんが多数お暮らしの都市の気候をごらんになるなら、次の表をお使いください。

ケンタッキー州
レキシントン ルイビル ボーリング・グリーン エリザベスタウン オーエンズボロ
オハイオ州
シンシナティ コロンバス(OH) デイトン クリーブランド トレド
インディアナ州
インディアナポリス エバンズビル コロンバス(IN) フォートウェイン ラフィエット
テネシー州
ナッシュビル ノックスビル メンフィス チャタヌガ ジャクソン
その他中西部・南部
デトロイト(MI) シカゴ(IL) トロント(カナダ) セントルイス(MO) アトランタ(GA)
サンアントニオ(TX) チャールストン(WV) バーミンガム(AL) ハンツビル(AL) ツペロ(MS)
日本
東京 大阪 名古屋 福岡 仙台

 たとえば、私が住むレキシントンと東京の気候を比べてみましょう。東京は北緯36度付近で、レキシントンは仙台とほぼ同じ北緯38度にあります。気温の推移を月次で比較してみると夏の最高気温はほぼ変わりませんが、1日の寒暖の差が大きく、冬は最高も最低も気温が5〜6度低いことが分かりました。セントラル・ヒーティングのオフィスや家の間を車で行き来していると実感にズレがあるかもしれませんが、最低気温では北緯41度の青森(12月:-1.6℃,1月:-4.3℃,2月:-4.3℃)にも負けていません。大陸の内陸部の気温の変動は激しいのです。

 レキシントンの雨量は1年を通じて平均しているのに対して、東京では、梅雨の頃からから初秋の台風シーズンにかけて大量の降雨があります。雨量が安定しているのは良いことのようですが、実は、夏の暑い間に大量の雨が必要なのです。昨年も、8月末から10月まで干ばつが起こり、レキシントンでは給水制限が実施されました(と言っても、芝生の水遣りや洗車ができる日を隔日にしただけです)。

 


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