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Money & Insurance

このページの目次

小切手と銀行

★小切手口座の開設 ★小切手の発行 ★お家賃の郵送 ★小切手の紛失 ★銀行の店頭入金 ★ATMの利用 ★日米間の送金とドル/円交換

クレジットとデビット・カード

★クレジット・カード ★デビット・カード

アメリカの損害保険

★テナント保険は身を守る防具 ★アンブレラ保険は土砂降り対策 ★保険代理店 ★必要な特約条項 ★交通事故の対応 ★その他の注意点

アメリカの経済

★サブプライム・ローン ★ドルの栄枯盛衰


⇒印刷の手順 

小切手と銀行

★サービス精神と制度の違い ★小切手口座の開設 ★小切手の発行 ★お家賃の郵送

★小切手の紛失 ★銀行の店頭入金 ★ATMの利用 ★日米間の送金とドル/円交換


★ サービス精神と制度の違い

 日本の銀行がミスをしてお客様に迷惑をかけたら一大事、時には支店長が菓子折りを手土産にお宅まで謝りに行くこともあります。アメリカの銀行は、ちょっとしたミスでは謝りません。自分のお金は自分で管理するもので銀行はただのお手伝い…日本流に腹を立ててもしかたありません。アメリカの銀行がミスを訂正してくれたら、「サンキュー」と言ってニコッと笑ってください。

 一般に、日本の金融システムは厳格です。個人取引に小切手が普及しないのは、うっかりミスが許されないからです。手形や小切手は会社が使うもの…お金が足りずに「不渡り」を出すと名前が世間に公表され、半年以内に繰り返すと銀行取引ができなくなります。世間で「不渡り」=「倒産」と考えられているのは、そのためです。

 アメリカでは、誰でも気軽に小切手を利用します。口座に十分な残高がないのに小切手を切ると、小切手は「アンペイド」になります。直訳すれば「不渡り」ですが、実際の意味はまったく違います。銀行や小切手の受取人など当事者に若干の罰金を取られたり、クレジット・ヒストリーが少し悪くなったりするかもしれませんが、社会的な制裁はありません。

 小切手は、銀行の事務処理が単純でミスが起きにくい優れたシステムです。小切手には、振出人の銀行口座などがあらかじめ自動読み取りできるよう印字されていますから、銀行員が金額に気を付けて追加入力すれば、後は全て機械処理されます。日本で送金する場合は、たいてい銀行振込…送金人や受取人の名前や取引銀行名など多数の項目をいちいち入力しなければならない煩雑なシステムです。


★ 小切手口座の開設

 皆さんには「当座預金」などなじみのない言葉でしょうが、小切手を振り出すことのできる預金口座のことです。チェッキング・アカウントを直訳して「小切手口座」と呼んだ方が分かりやすいかもしれません。預金には、大別すると、ほかに貯蓄預金(Saving Account)と定期預金(預金証書=Certificate of Deposit)がありますが、皆さんが日常生活で日本の普通預金代わりに使うのが小切手口座(当座預金)です。ただ、大きな違いは、日本の普通預金の「払い戻し依頼書」は本人がお金を下ろすときにしか使えませんが、「小切手」の場合は本人以外がお金を引き出せるということです。

 小切手口座(当座預金)にも何種類かあります。最も単純な口座は残高がいくらでもかまわない代わりに、利息も付かないしお金が動くたびに手数料を取られてしまいます。常に一定残高をキープする約束をすると、手数料も取られず利息も付く口座になります。赴任直後で家計の見通しがまだつからなければ、取り敢えず無理のない口座を開いておいて、後から契約を見直すという手もあります。

 銀行口座を開設するときに必要なのが、SSナンバー(ソーシャル・セキュリティー・ナンバー)です。本来は個人の年金や税金を管理するための番号ですが、ちょうど日本の「本籍」のように使われます。昔はSSナンバー取得手続き中でも口座を開設してくれる銀行がありましたが、2001年の同時多発テロ以降、次第に融通が利かなくなってきました。もっとも、駐在員の方なら、SSナンバーなしには会社からお給料がもらえませんから、真っ先に手続きをなさるはずです。

 就労許可のない奥様の場合は、タックスIDナンバー(納税者番号)を取得して銀行取引をすることができます。ご主人と共有の口座(ジョイント・アカウント)を開くと便利ですが、しばらくは我慢して、タックスIDナンバーが取れてから、ご主人名義の口座に相乗りなさったらいかがでしょう。

 SSナンバーのない外国人の取扱いについては、役所や銀行にも、正しく理解している人が少ないのが実情です。SSナンバーなしでも銀行口座は持てるはずなのですが、実際には留学生が一般銀行と取引するのは難しいかもしれません。 取り敢えず、留学先の大学のクレジット・ユニオンに口座を開くことにしましょう。

 ところで、銀行に限らず、様々な事務手続きの都度よく聞かれるのが「母親の旧姓(Mother’s Maiden Name)」ですが、なぜかご存知ですか?これは、一種の暗証(本人確認のコード)です。せっかく暗証を決めておいても、みんな簡単に忘れてしまいますからね。


小切手の発行

 当座預金を開くと、その場で仮の小切手帳が手渡され、続いてご自宅にお客様のお名前とご住所,口座番号の印刷された小切手帳が何冊も箱に入って送られてきます。だんだん慣れて小切手を使う機会が増えてくると、箱入りの小切手帳もすぐになくなるようになってきます。小切手は、小切手帳から切って使うので「Cut a Check」というのですね。

小切手の例

 経路番号(Routing No.)はアメリカの銀行を特定する番号で、あまり知られていませんが、日本から電信送金する場合に重要な項目です。口座番号や小切手番号とともに小切手の下の部分に光学読取用の字体であらかじめ印刷されています。小切手受取人の銀行が入金処理する際に余白に金額も印字され、後は、原則、コンピューターで自動処理されます。

記入上の注意

@ 小切手をお買い物で使う際には運転免許証など身分証明書の提示を求められるのが普通です。受取人欄に「Bearer」と書くと、持参人払といって誰でも銀行で換金できる小切手にすることができますが、紛失したりすると危険ですから、必ず受取人欄には相手の名前を書き入れましょう。逆に、小切手の裏面に「For Deposit Only」と記入すると、銀行は自行に口座を持っているお客様以外には支払えなくなりますから安心です。
A 日付はあまり重要でないようですが、先日付(将来の日付)の小切手は日付の前でも原則有効、発行後半年以上経過した小切手は原則無効ですから注意しましょう。
B 金額には数字と英字の2つの欄がありますが、両欄の内容が異なる場合には英字表記の方が有効とされますからこれも気を付けましょう。後から誰も金額を改変することができないように、英字は左詰めで書き、セントは、たとえば15セントならば “and 15/100”と記入して右側に横線を引いてスペースを埋める習慣です。
C 小切手を渡した相手が、紛失や盗難を理由に再発行を依頼してきたらどうなさいますか?相手が信用できる人で金額も小さければ、あまり気にせずに再発行してあげても実害はないでしょう。でも相手がだます気ならば2度入金することも簡単にできるわけですから、こんな場合には銀行にストップ・ペイメント(支払停止)を依頼してから再発行する手順を踏みます。ストップ・ペイメントには手数料がかかりますから、相手に払わせるのが筋でしょう。

★ お家賃の郵送

 さて、大家さんに毎月小切手を郵送するのは面倒な仕事ですが、送金手数料が切手代だけで済むのですから我慢してください。宛名と差出人の位置が日本とは違いますから気をつけましょう。皆さんのお名前とご住所を印刷したラベルを作ってくれるサービスがあります。いちいち住所を書きたくない方はご利用ください。インターネットでもオーダーできます。「Address Labels」または「Mailing Labels」の名前で探してください。

封筒の宛名書きの例

 宛名は、真ん中からやや右下に十分大きく書いてください。差出人名は左上に比較的小さめに書きましょう。

  交通違反をして罰金を払うときや領事館にパスポートの更新を頼むときなど、公的機関にお金を払うときには、小切手では受け付けてもらえないケースが多いようです。そんな場合には、郵便局や銀行、スーパーのサービス・カウンターなどで「マネー・オーダー(Money Order)」の発行をお願いします。


★ 小切手の紛失

 

 


★ 銀行の店頭入金

 アメリカに住んでいれば、小切手でお金をもらう機会もあります。次は、銀行に出かけてカウンターで小切手を入金する練習です。

入金票の記入例

 実際に、これほど複雑な入出金をする人はいないでしょうが、この例は、32セントのコインと小切手2枚を入金し、20ドル紙幣4枚を受け取ったときの入金票の書き方です。

入金の手順

@ 小切手帳の末尾に「Deposit Ticket(入金票)」が何枚か綴じ込まれていますが、店頭で入金する場合には普通これを使います。右の一番上の行には、小銭も含めて入金する現金の合計を書きます。2行目から4行目には、入金する小切手の番号と金額を書き、現金と合わせた金額の小計を5行目に書き入れてください。コインが多いときは、ご自分で巻く紙がありますから、店頭であらかじめ束ねてくださいね。一部を現金で持ち帰りたい方は、6行目にお引出しの金額を書き入れます(このケースに限り現金受領の署名が必要)。
A 7行目の差引が口座に入金される最終合計額です。入金票はロビーにも備え付けられていますが、口座番号を記入しなければなりません。口座番号を忘れたら、顔見知りの担当者に聞けば教えてくれるでしょう(運転免許証を見せるように言われるかもしれません)。
B 小切手裏面のはじに署名をする行為は「Endorsement(裏書)」と呼ばれ、小切手を他人に譲渡したり銀行に取立てを依頼する意味がありますが、小切手をいったん自分の口座に入金する場合は裏書不要です。ただし政府(連邦/州)や保険会社発行の小切手を入金する場合や直接換金したい場合だけ必要です。
C 単純に現金を引き出したい場合は、受取人名の欄に「Cash」と書いた小切手を振り出してテラーに手渡すだけです。貯蓄預金については小切手を発行してもらっていない方、小切手を使いたくない方は、ロビーに備え付けの「Withdrawal Sheet(支払票)」を使ってください。アメリカ人は、こうした入出金をドライブ・スルーでやるのが好きです。お客様がお金や入金票を容器に入れて気送管で送ると、事務処理後オフィスから帰ってきた容器にはレシートが入っているという仕組みです。

 まとまったコインを入金するには、スーパーや文房具店で売っているコイン巻き(Coin Wrapper)に包んで持ち込まなければなりません。スーパーのコイン換金機を使えば簡単に紙幣に換えられますが、アメリカでは、しっかり手数料を取られてしまいますから念のため…。


★ ATMの利用

 ATM(自動現金取扱機)は各支店とその他で24時間稼動していますが、ぶっそうですから夜間のご利用はなるべく避けた方がいいでしょう。「MAC」と「Cirrus」というステッカーが貼ってあるATMなら、世界各地で利用可能ですが、よその金融機関のATMを使うと、前にも述べた通り手数料がかかります。

代表的なATM

操作手順の一例(機種やソフトによって画面も操作手順も異なります)

@ 金の引き出し方からご説明しましょう。最初の画面は「Welcome(いらっしゃいませ)」。カードを入れるイラストが示す通り、まず挿入口にカードを入れます。
A 画面が変わって、テンキー(1〜0のプッシュボタン)で数字を入力するイラストが表示されます。中央に「After PIN Number Entered」、左寄りに「<…Press Here」という文章、これは「暗証番号を入れてから、矢印の位置にあるボタンを押してください」という意味です。そういえば、あまり矢印らしくは見えませんが「<…」の先に操作ボタンがたてに4つ並んでいます。そこで、皆さんの4桁の暗証番号をテンキーから入力し、一番上の操作ボタンを押します。
B 3番目の画面には操作ボタンを選んで押すイラストが示されて、お客様の目的を聞いてきます。上から「<…Fast Cash」「<…Deposit」「<…Withdrawal」「<…Other」と4つの選択肢が表示されます。当座預金から40ドル(定額)引き出すなら一番上のボタンを押して完了ですが、その他の場合は上から3番目のボタンを押し、操作を続けます。
C 4番目の画面からイラストは表示されなくなります。現金を引出す口座はどれか聞いてきますから、当座預金なら「<…From Checking」、貯蓄預金なら「<…From Savings」のボタンを押してください。
D 5番目の画面では引出す現金の額を聞いてきますからテンキーで入力してください。金額は10ドル単位です。正しく入力できたら「<…Press If Correct」のボタンを押して完了、間違えたら「<…Press If Incorrect」のボタンを押して入力し直します。
E 現金と計算書が出てきますから受け取ってください。最後の画面では、入金や残高照会などほかのお取引を続けるかどうか聞いてきますから、おしまいにするなら「<…Press If No」のボタンを押します。カードが戻ってきますから、忘れずに受け取ってください。
F 何か失敗しても心配することはありません。テンキーの隅にあるキャンセル・キーを押せば、途中で取引を中断して抜け出すことができます。
G ご入金の場合は、事前に、記入済みの入金票と現金や小切手を入金用の封筒に封入して用意しておいた方が良いでしょう。
H 3番目の画面で「<…Deposit」のボタンを押すと、4番目の画面で入金先の口座はどれか聞いてきます。当座預金なら「<…Into Checking」、貯蓄預金なら「<…Into Savings」のボタンを押してください。
I 5番目の画面では入金する金額を聞いてきますから、お引出しの際と同様に、テンキーで入力し確認ボタンを押します。あらかじめ用意していた封筒を入金封筒挿入口に差し込むと、封筒が自動的に吸入されて手続きは完了です。
J 残高照会をするには、3番目の画面で「<…Others」のボタンを押します。続く画面で「<…Payment」「<…Inquiry」「<…Transfer」「<…Return to Main Menu」と聞いてくるので上から2番目のボタンを押してください。
K さらに、「<…Checking Available Balance」「<…Savings Available Balance」「<…Credit Card Available Balance」と聞いてきたら、残高を知りたい口座を指定してください。当座と貯蓄預金の残高は、日本語では「お引出し可能残高」と訳すべきでしょうか。日本ほど厳密ではないのですが、小切手は決済が確定する(不渡りで戻ってこないこと)まで、現金引出し額を制限する決まりがあります。

日米間の送金とドル/円の交換

 皆さんは、銀行員は何でも知っているとお思いでしょうが、国の数だけ異なる金融制度があるので、日本の銀行員がアメリカの銀行制度に精通しているわけではありません。それどころか、アメリカの銀行員は、世界中どこでも金融制度は同じだと思っているかもしれません。

上手な送金依頼

@ 日本からの送金を確実に早く自分の銀行口座に入金するためには何が一番重要でしょう?前出の小切手の例を再度ごらんください。小切手の左下に「経路番号(= Routing Number)」という数字が印字されていますが、これが全米でお金の配達先を明示する番号です。「ルート」の動詞ですが、「ラウティング」と発音した方が通じそうです。
A 日本から海外へ送金する際の依頼書は銀行によってまちまちですが、ラウティング・ナンバーを記入する欄は普通ありません。やむをえないので、備考欄に書くか、受取銀行の住所欄に付け加えるかするのがよいでしょう。支店の担当者は意味を理解できないと思われますが「重要な番号だから必ずメッセージに付け加えるように」と依頼してください。
B ご自分の口座番号が分からなくなったら、小切手のラウティング・ナンバーのすぐ右の印字を見て読み取ってください。順序は銀行によって違いますが、小切手番号と口座番号が並んでいるはずです。
C 日本の銀行と違い、皆さんの口座は、必ずしも特定の支店に属しているわけではありません。送金先には、小切手に表示されている住所を記入しましょう。
D 反対に、日本に送金をする場合には、送金先の支店名を必ず書き込んでください。日本の銀行は、記入項目が少々不完全でもしっかり理解してくれますが、メガバンクの英文名と金融機関コードは次の通りです。支店コードは普通預金通帳の表紙にも記載されていますがお分かりにならなければ金融機関コード・銀行コード検索ほかのページで確認することもできます普通預金以外にも口座をお持ちの方は、入金口座の種類を明記することが必要です。ちなみに普通預金は、英語では「Ordinary Deposit」と表記するのが一般的です。

銀行名

英文名

Bank Code
三菱東京UFJ銀行 Bank of Tokyo-Mitsubishi UFJ 0001
みずほ銀行 Mizuho Bank  0005
三井住友銀行 Sumitomo Mitsui Banking Corporation 0009

 米ドルを送金して円で受け取るには、こちらの銀行で円転するか、日本の銀行で換えてもらうか、大きく分けて2つの方法があります。数万ドルあるいは百万円単位の大金をお持ちでしたら、店頭公示相場ではなく、もっと有利なレートを適用するように銀行に依頼してみてはいかがでしょう。一般的に、米銀の公示相場は割高です。邦銀は、1ドルにつき1円の為替のさや(利益)を取っていますが、この程度はあきらめてください。米銀で円に換えてから送金すると、邦銀に1/20%の手数料を徴収されるかもしれませんから、単純に言えば日本側でドルや円に交換した方がお得でしょう。

 ただし、日米間には時差もあり、送金の過程で大きく為替レートが動くこともしばしばありますから、常に絶対有利という法則はありません。

 日本から円の現金を持って来て、こちらで換えるのは絶対やめましょう。まずドルに換えてくれる銀行を探すだけでも大変ですが、何より、1割くらい手数料で持っていかれますから、大損です。日本でドルの現金に換えて持ってくれば、1ドルにつき3円の手数料(為替レートに込み)で済みます。

 それより皆さんに活用をお勧めしたいのがトラベラーズ・チェック(旅行者小切手)です。いちいち署名するのが面倒と思われがちですが、交換レートもよく安全です。日本で、1ドルにつき1円の手数料(為替レートに込み)で発行してくれます。こちらに着いたら、銀行口座を開いて、持ってきたトラベラーズ・チェックを入金すればよいだけのことです。小額のチェックでは、何枚も署名するのはたいへんですから、百ドルなどの大きな額面を選び枚数を減らしておいた方が楽です。


⇒印刷の手順 

クレジット・カードとデビット・カード

★クレジット・カード ★デビット・カード


★ クレジット・カード

 日本のクレジット・カードは、買物のときにリボルビング(割賦)払いの手続きをしない限り、翌月には使っただけ口座から引き落とされてしまいますね。ちょっと買物に便利なカードといった存在ですが、本来「クレジット」といえば「信用する」ことや「貸す」こと…アメリカのクレジット・カードは、無担保の消費者金融のカードです。

典型的なクレジット・カード

表面 @金融機関ロゴAICチップBホログラムCカード番号Dカード会社ロゴE有効期限Fカード保有者氏名

裏面 @磁気ストライプA署名欄Bセキュリティー・コード

 月々に請求書が送られてきますが、前月のお買物代金を全額お支払いする必要はありません。最低支払額(ミニマム)と記されているわずかな金額を支払う(小切手を郵送)だけでかまいません。残りは自動的に借金になって翌月に繰り越される仕組みです。

クレジットカードの請求書

★デビット・カード

 日本のクレジット・カードに似ているのは、むしろデビット・カードです。ATMでお金を下ろす機能も付いていますが、お買物に使わない方はATM専用カードを作ることもできます。1日に引き出せる現金の限度は銀行により決まっています。交渉すれば増額してもらえるかもしれませんが、それだけ盗まれた場合のリスクも増えるわけですから気をつけましょう。取引銀行以外のATMを使うと、けっこう手数料がかさみますから、ご旅行先などでむやみに小出しになさらないようご注意ください。

 クレジットとデビットの兼用カードもあります。お買物でカードを使うときには「クレジット or デビット?」か聞かれますから、慌てないで答えてください。デビット・カードにはPIN(Personal Identification Number)ナンバーという暗証があります。PINナンバーは、レジでカード読み取り機を使うときにキー入力する番号ですからしっかり覚えておきましょう。

 デビット・カードの利用代金は、その都度、小切手口座(当座預金)から引き落とされます。うっかり残高不足にしてしまっても大丈夫か取引条件をあらかじめ確認しておくと安心です。貯蓄預金や定期預金を合わせて残高を一定以上キープしているお客様なら、小額はペナルティーなしで立て替えてくれるサービスがあるはずです。


⇒印刷の手順 

アメリカの損害保険

★損害保険の仕組み ★テナント保険は身を守る防具 ★アンブレラ保険は土砂降り対策

★保険代理店 ★必要な特約条項 ★交通事故の対応 ★その他の注意点


★ 損害保険の仕組み

 アメリカは仮の住まいだから、保険も適当でいいと考えている方はおられませんか?でも、保険は災難にあって初めて役立つもの…甘く見ていると痛い目に合います。わかりやすい解説図を書いてみましたから、基本をしっかり理解してください。

アメリカの損害保険の仕組み

 「自動車保険」は私用車を購入する際に必ず必要になります。住居関連=いわゆる火災保険には2種類ありますが、大多数の駐在員の皆さんは貸家にお住まいですから「テナント保険(借家人保険)」の対象です。

 家を購入すればハウスオーナー保険(持家保険)がもちろん必要です。


★ テナント保険は身を守る「防具」

火災保険は大家さんがかけていますが、皆さんの家財が焼けたり盗難にあっても大家さんの保険では補償されません。たいていの賃貸契約書には皆さんが必要な保険をかけるよう書かれていますが、かけなくても済んでしまいます。

 

 それでは、火事や盗難の損害さえあきらめれば、テナント保険はかけなくてもよいのでしょうか?実は、テナント保険には、皆さんがゴルフボールを当てて怪我をさせてしまった場合など他人から損害賠償を求められた場合に賠償額を補償してくれる重要な役割があります。

 このホームページの掲示板にも、スーパーでお年寄りにカートを軽く当てただけで訴えられてお困りの方からご相談の投稿がありました。中西部や南部の小都市に暮らしていると気が付きませんが、カリフォルニア州などでは性質の悪い訴訟も多く、陪審員制度の下、弁護士次第で白が黒になってしまうおそれも大いにあるのです。ご出張のときは会社のビジネス保険で守られていますが、ご家族旅行のときに何かトラブルがあったら一大事です。

 日本で個人賠償付きの総合保険をかけておられる方も、海外事故は免責扱いになっているかもしれませんから、特約条項をしっかり読み直してください。海外旅行者保険をかけておられる方も、補償限度額が十分かもう一度確かめておきましょう。昔、ゴルフ・プレー中に、私の同伴者の打った球がそれて道路を運転中の車のフロント・ガラスが割れるという珍しい事故がありました。小さなトラブルの種はそこら中に転がっているものです。テナント保険はアメリカ生活に欠かせない皆さんの「防具」です。


★ アンブレラ保険は土砂降り対策

 さて、これで(自動車保険とテナント保険があれば)、交通事故に遭ってもその他の事故に遭っても、本人の被害ばかりでなく他人への損害賠償を補償してもらうことができます。それでは、この2種類の保険で、もう心配はないのでしょうか?

 答えは「いいえ」…保険会社によって違いますが、自動車保険の対人賠償補償額は、最高でも、1名当り25万ドルまたは1事故50万ドル程度で、テナント保険も1事故30万ドル程度です。死亡事故などの大トラブルに対処するには、金額的に心許ないのでしょう?つまり、自動車保険とテナント保険の傘をさしていれば、小雨は濡れずにしのげますが、土砂降りになると役に立たなくなってしまうのです。

 「アンブレラ保険」は、自動車保険やテナント保険でカバーしきれない高額賠償を補填する自動車保険やテナント保険と一体になった保険…丈夫な「重ね傘」のようなものです。*自動車保険とテナント保険を両方とも同じ保険会社で契約していないと掛けられません。

 保険料には、地域差、個人属性の差が大きく反映するので、絶対額でいくらとはご説明できませんが、3つの保険を全て契約しても、お支払の大半は自動車保険部分です。(私の保険会社の場合)自動車保険とテナント保険の契約にはセット割引があって、自動車保険しか契約しない場合と支払保険料はほぼ変わりませんでした(テナント保険はただ同然でした)。アンブレラ保険も、高額賠償が頻繁に起きるわけではないせいか、多額の保険をかけても保険料はさほどかさみません。

 日系企業は豊かだと思われているので、「訴訟屋」の絶好の標的になります。大都市では、駐在員に3百万ドルのアンブレラ保険をかけるように勧めていた会社もありましたが、最低でも百万ドル、できれば2百万ドルのアンブレラ保険を検討なさってはいかがでしょう。

(*単身赴任で公用車がある方は、普通は個人の自動車保険に加入しておられませんが、それでも希望すれば「ノン-オウナーズ」というレンタカー専用の保険をかけてアンブレラ保険に加入する道はあるのだそうです。)


★ 保険代理店を探す

 保険は皆さんと保険会社の間の契約ですが、契約を仲介するのが保険代理店です。代理店の中には「A社」専門の代理店と、「B社」や「C社」など複数の保険会社とお付き合いのある代理店があります。日本にも代理店制度があるのですが、専任代理店が多くて保険会社と一体視されてしまうのかもしれませんね。

 渡米されて間もない方が、ディーラーに勧められるままに地元の保険代理店で自動車保険を契約すると、とんでもなく高い保険料になります。アメリカでクレジット・ヒストリーや運転暦がなければ、@ローンの延滞を繰り返すA事故や違反の常習者と同じ扱いを受けるということです。このような方には、三井住友海上と提携しているトラベラーズ社や、日本にも進出しているAIG社などの日本人に配慮したプログラムが有利ですが、細部の条件を合わせて見積もりを比較するのは至難の業です。最初の契約時には、日本語で信頼して相談できる保険代理店を選ぶのが安全です。


★ 特約条項:「無保険車」対策も重要

 保険約款の中には日本人には想定外の特約条項もあります。「無保険車傷害(Uninsured Motor Vehicle Bodily Injury)」は、保険がかかっていない車にぶつけられたり、逃げられたりして、加害者に損害賠償を請求できないケースでも、皆さんの治療費をを補償する条項です。車を売るときには、ディーラーは保険を確認して売っているはずですが、後ですぐ解約するとかどこかに抜け道があるようです。

典型的な自動車保険の契約例

担保項目

対象となる補償

補償限度額

保険の対象にならない主な項目

Bodily Injury

(対人賠償)

車の事故で相手側に(身体、物的)損害賠償責任を負った場合の補償

1事故につき50万ドル

1名につき25万ドル

1.故意によるもの

2.使用人

3.車に取り付けされていない所有物

4.商業目的での使用

5.許可の無い人の使用

Property Damage

(対物賠償)

 

1事故につき10万ドル

 

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