リンカーンランド


スプリングフィールドのお墓

インディアナ少年時代の家

ケンタッキーの生誕地

 イリノイ州には「大草原の州」のほかに「リンカーンの国(Lincoln Land)」の愛称があります。根拠は、青年リンカーンが政治家になった地が州都スプリングフィールドであるからですが、ケンタッキーやインディアナの州民にとっては何とも面白くない愛称です。リンカーンは1809年にケンタッキー州で生まれましたが、家庭の事情で1816年にインディアナ州、さらに1830年にイリノイ州に引っ越します。インディアナとイリノイが州になったのは、それぞれ1816年と1818年のことですから、リンカーンは当時の辺境を前線から前線へと転々としながら育ったわけです。


ピオリアと建機のキャタピラー


キャタピラー社の掘削機

 セントラルイリノイでは、全域でとうもろこしや大豆の栽培のほか養豚が盛ん…大草原(プレーリー)にいずれも10〜40万人程度の中規模の都市圏が散在しています。かつてのピオリアは地方巡回興行(Veadeville=ボードビル)の拠点でした。「ピオリアで受ける?(Will it play in Peoria?)」のフレーズは未だに健在で、新商品や新サービスの市場テストの舞台として使われることがあるようです。

 農機ジョンディアの本拠がノーザンイリノイのモラインなら、建設機械キャタピラー(Caterpillar)の本社はピオリアです。カリフォルニア州の生まれですが、1930年代の初めに移ってきました。キャタピラーといえば芋虫…お嫌いな方も多いでしょうが、芋虫のように道のない所を進んで行けるブルドーザーや戦車のカタピラ(無限軌道)を発明した会社。当時の摩天楼建設ブームを支えた陰の立役者です。

 ブルーミントンとノーマルは街並みの続いた実質一体の都市です。ノーマルにはブルーミントン・ノーマル日本語学校補習校があります。林(Hayashi)という立派な和食レストランはブルーミントンです。