(連泊コース) ナイアガラ・オン・ザ・レイクでアイスワイン

夜のナイアガラ観光ショッピングとお食事ナイアガラ峡谷パーキングとピープルムーバー


 ナイアガラ・オン・ザ・レイクは滝からほんの25q。アッパーカナダ(現オンタリオ州)創建時には州都だったオンタリオ湖に面するナイアガラ川河口の小都市です。アイスワインが名産で風光明媚。都会の喧騒を忘れバカンスのひと時をお過ごしください。

 運河があるセントキャサリンには、美しい滝と水車小屋が残っています。ここで詳しくご案内することはできませんが、ナイアガラの滝に続く断崖が、ニューヨーク州北部やオンタリオ州の北部まで各地に見事な景観を作り出しています。お時間の余裕があれば、ロチェスターやハミルトンなどに足を伸ばすとよろしいでしょう。

========================== ナイアガラの運河 ==========================

Niagara Escarpment

 ナイアガラの滝はニューヨーク州からウィスコンシンやイリノイ州に至る1600qのナイアガラ断崖の一部。ロチェスターのダウンタウンの滝も、トロントのスキーヤーに愛されているブルーマウンテン・スキー場も、実はナイアガラの滝に連なる長い長い断崖です。

 地殻変動によりできた断層ではなく、硬い表層に守られていた地下の堆積岩が、断崖の北で、氷河に削り取られてできました。ナイアガラの滝の下流の峡谷では、お遊びに近い手軽なロッククライミングが楽しめますが、場所によっては、うっかり手をかけると剥がれ落ちてくるほど柔らかい岩が露出しています。

Welland Canal

 滝の高さは約50mですが、エリー湖とオンタリオ湖の高低差は約100mあります…五大湖からセントローレンス川を経て大西洋に至る水路にとっては最大の関門でしたが、滝の約10q西に運河(Welland Canal)が掘られ、今では年間3千隻の貨物船が行き来して4千万トンの貨物を運んでいます。

Morningstar Mill

 初代の運河は1824年から1833年にかけて建設されました。現在の運河は4代目で、8つの水門を通過する間に徐々に水面の高低差を解消する仕組みです。

 運河の第3水門があるセントキャサリンズの博物館に行けば、水門が開閉して船が進んでいく様子を見れるかもしれません。セントキャサリンズの郊外には、ナイアガラ断崖の落差を利用した美しい水力製粉所が残っています。

========== ナイアガラ・オン・ザ・レイク ==========

Fort Niagara

 さて、今でこそ仲のよいカナダとアメリカですが、建国期には敵味方に分かれて三度も戦った仇敵でした。第二次米英戦争は、イギリスがヨーロッパでナポレオン戦争に忙しい間に、カナダをいただいてしまおうというアメリカの野心が見え隠れする戦争でしたが、結果は裏目。カナダ植民地人の間に愛国心が芽生える契機となり、以降、カナダは国家として自立していく道をたどったのです。

Niagara on the Lake

 当時、ナイアガラの滝の北方クインストンに住んでいた主婦ローラ・セコード(ローラの家Laura Secord Homestead)は、カナダに攻め入ったアメリカ軍に自宅を接収されてしまいますが、ある日、将校の会話を立ち聞きして家を抜け出し、約20q駆け続けてイギリス軍に奇襲攻撃の通報をしました。そのおかげで、イギリス軍はアメリカ軍を待ち伏せて大勝します。ローラ・セコードは、後に、カナダで最も有名なチョコレートのブランド名になりました。

ナイアガラのアイスワイン

氷結したブドウ

 その北でオンタリオ湖岸のナイアガラ・オン・ザ・レイクにある二つの砦(フォートジョージ/フォートミシサガ)は第二次米英戦争時のカナダ側要塞、川をはさんで対岸にあるフォート・ナイアガラは、フレンチ・インディアン戦争のときにイギリスがフランスから奪い取った古い砦です。

 市内中心部のオールドタウン(Niagara on the Fall)では毎年夏季に劇作家バーナード・ショーの名にちなんだショー・フェスティバルという演劇祭が開かれ、世界中から観客が集まります。

=============== アイスワイン ===============

 ナイアガラ半島には100を越えるワイナリー⇒一覧)があり、特にアイスワインの生産で有名です。

収穫前のブドウ園

 アイスワインは、収穫時期を遅らせて、わざわざ気温が零下7℃以下に下がって氷結したブドウから造ります。

 水分が凍結して分離するので、果実のエキスが濃縮したブドウでできるアイスワインは、高糖度ながらも酸味とバランスがとれたデザートワインになります。

  夏は十分に暑く、冬は寒さが厳しくなければいけませんから、世界的にも生産地は限られています。この地方の農家に、アイスワインの発祥の地ドイツから移民してきた家系が多いのも偶然ではないのでしょう。

 「e-マップ」には、ワイナリーのレストランでお食事もできるヒルブランド(Hillebrand Winery)とペラーエステーツ(Peller Estates Winery)の両ワイナリーを掲載しました。

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