NYではレストランにトランス脂肪酸の使用禁止令
アリゾナ州では逆切れ!!
の「殺人バーガー」
大都市部を中心に健康志向が強くなってきています。ニューヨーク市のレストランは、2008年の7月から「トランス脂肪酸」を含む料理油を使うことができなくなります。12月6日の地元紙Herald
Leaderの報道によれば、シカゴやルイビルも、同じような法規制を検討していますが、レキシントンは今のところ模様眺めだそうです。
インターネットで検索すると「トランス脂肪酸」の害に関する記事が数多く見つかりますが、やや過剰反応気味で、中には疑わしい記事も混じっているように感じました。「トランス脂肪酸」は、天然の油脂(不飽和脂肪酸)に水素添加反応を行い日持ちのよい加工油脂を製造する際に一部の成分が変化して生成されるようです。天然に存在しない物質で、多量に摂取すると悪玉コレステロールを増やし善玉コレステロールを減らすので心臓病リスクが高まると言われています。
以前は「トランス脂肪酸」を多量に含んでいた食品でも、最近は「トランス脂肪酸」無含有を売り物にした新製品が出るようになってきました。左の写真は、近くのスーパーで私が買ってきたポップ・コーンです。成分表にも「Trans
Fat 0g」と表記されています。
一人前の食事に含まれるトランス脂肪酸の量
☆油脂類
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植物系ショートニング(無水マーガリン)
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1.40〜4.20g
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マーガリン(スティック・タイプ)
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1.80〜3.50g
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ソフト・マーガリン
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0.40〜1.60g
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サラダ・ドレッシング
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0.06〜1.10g
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植物油
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0.01〜0.06g
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☆パン、ケーキ、クッキー類
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パウンド・ケーキ
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4.30g |
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ドーナッツ
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0.30〜3.80g
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チョコレート・チップ・クッキー
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1.20〜2.70g
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スナック・クラッカー
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1.80〜2.50g
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バニラ・ウェファー
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1.30g
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パン(ホワイト・ブレッド)
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0.06〜0.70g
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ドライ・シリアル
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0.05〜0.50g
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☆油脂多用加工食品
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フレンチ・フライ
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0.70〜3.60g
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ポップ・コーン(電子レンジ調理用)
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2.20g
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資料:FDA(食品医薬品管理局)
ファースト・フード業界も対策に乗り出しました。「ウェンディーズ」は、今年の8月から、トランス脂肪酸無含有の油を使っています。「タコ・ベル」は全米で使用油を変更予定で、11月時点で100店舗について完了したそうです。「ケンタッキー・フライド・チキン」は現在使用中の一部水素添加の大豆油を来年4月末までに切り替え予定、「マクドナルド」もまだ方針を明らかにしていませんが、十数種類の油脂のブレンドを研究中とのことです。 |
アリゾナ州では逆切れ!!「殺人バーガー」が登場
でも、肉油が滴るハンバーガーが大好きなアメリカの大衆が、都会の気取ったビジネスマン主導の健康改善プロジェクトについて行くわけがありません…と思っていたら、アリゾナ州フェニックスで逆切れしたハンバーグ屋さんが四段重ねのハンバーガーを売り出しました。お店の名前も「ハート・アタック・グリル」…HPを開けると、四段バーガーの隣には看護婦さんが立っています。高脂肪で心臓麻痺になっても面倒見てあげるから、安心して食べなさいということなのでしょう。
残念ながら、左の看護婦さんはにせもの。本物は胸元が大きく開いたミニスカの制服を着たグラマラスなナース…皆さんにも見せたくて、ハンバーグ屋さんのオーナーに転載許可をもらおうとしたのですが、著作権の問題で不可、ハンバーガーはOKとの回答。そこで、清純な看護婦さんのクリップと組み合わせて合成写真を作った次第です。
HPに行くと、お店のテーマ・ソングも聞けるし、8コマ・マンガも読めます。アリゾナに行けば、HP通りの制服を着た看護婦さんが給仕してくれるそうです。ハンバーガーは1枚0.5ポンドですから、四層バーガーは肉だけで2ポンド(1.8kg)…こんな大物を完食できる方は、皆さんの中にはまずおられないでしょうが、一層のバーガーもあるそうですから、チャレンジしてみてください。
Heart
Attack Grill
Mon-Sat
11am - 8:30pm
440 W
Warner Rd Tempe, AZ 85284-2966
(480)705-9400
http://www.heartattackgrill.com
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