レキシントンの初夢
ダウンタウンとUK周辺の大改造などなど 日本でもアメリカでも、多くの都市で、郊外の発展と裏腹に中心部が荒廃化する傾向があります。レキシントンでも、手遅れにならないうちに活力を取り戻す再生計画が進行中です。計画は、ダウンタウン・マスタープラン、カレッジタウン・プラン、ニュータウン・パイク延伸構想の3つに分かれます。
アメリカの街の真ん中を東西に走る道がメイン・ストリートで南北に交差するのがブロードウェイですが、レキシントンでは軸が時計回りに約45度傾いています。メインの北には、主に19世紀の歴史的建造物がたくさん残っていますが、その南のダウンタウンの中核部をカッコよくするのが「ダウンタウン開発コーポレーション」が中心になって進めている「マスタープラン」です。
図の@は、UKバスケット・ボールの殿堂ラップ・アリーナを含む地域で、イベント施設や散歩道を整備する計画、Aは幅の広いヴァイン・ストリートの中央分離帯を公園化する構想です。Bのローズ・ストリート(メイン-ヴァイン)周辺も緑化Cサラブレッド・パークの北にはコミュニティー・センターと博物館を作る計画があります。
「カレッジタウン・プラン」は、UK(ケンタッキー大学主導で進める計画です。大学の施設や寮を増やしつつ環境を改善し、ライバル大学に打ち勝つのが究極の目的でしょう。
以前はハロッズバーグ通以西からUKへの交通の便が不便でしたが、Dレッド・マイル競馬場方面からヴァージニア・アヴェニューを通って直接UKの中心部に出るルートができました。代わりに、交通渋滞を引き起こしていたローズ・ストリートは閉鎖…学生がいつ駆け出してくるか心配な地域でしたから、UKにも部外者にもよい決断だったのではないでしょか。
さらに北からの交通のアクセスを改善する計画もあります。Eレキシントンの北の玄関インターステートI-75のExit115から真っ直ぐUKにたどりつくルートを開発する「ニュータウン・パイク延伸構想」です。同時に。貨物線路沿いの少し寂しげな地域を再開発して活性化しようとしています。
お分かりいただけましたか?ダウンタウンやUK周辺は、以上3つのプロジェクトを当てにしてコンドミニアムや商業施設を建てる民間の開発計画も目白押し…しばらくしたら、現代的な町並みに生まれ変わるかもしれませんね。レキシントンでは、2010年に米国へ初招致の「The
World Equestrian
Games(第6回世界馬術大会:会場ホースパーク)」が開催されますので、ほかに空港周辺の宿泊施設や商業施設を整える計画も進んでいます。
ニュータウン・パイクとジョージタウン通を結ぶ「サイテーション環状線」は、いずれラッセル・ケーブ通からリーズタウン通を結ぶ北部環状線になります。予算不足で眠っていますが、ニュー・サークル4を現在の4車線から8〜10車線に増やす計画もあります。I-75とI-64をレキシントンの南を迂回してつなぐ道路がほしいという声もあります。それぞれいつになるか分かりませんが、具体化したら、その都度、皆さんにご報告いたしましょう。
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