2010年にアメリカで初の世界馬術大会を開催の予定
サラブレッド/サドルブレッド/スタンダードブレッド/クォーターホース
ホームページ「アメリカ生活・e-百科」の形が少しずつできてきました。現在は、「e-ぺディア(アメリカ生活全般の情報)」編集の手を休め、各州、各地域の「e-ガイド(各地のローカル情報)」作りを急いでいます。ケンタッキー州、オハイオ州、インディアナ州、テネシー州のページとレキシントン、シンシナティとノーザン・ケンタッキー、エバンズビル、ノックスビルのページは既に開設済みです。レキシントンのページを作るに当たっては、ウマの種類について少し勉強してみました。以下に転載した記事でお読みください。他の地域情報のページにも、各地に固有の話題を選んでご紹介しています。
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キーンランド競馬場とサラブレッドのセリ
80年代の半ば以降、レキシントンには自動車産業関連の駐在員をはじめ日本人が多数住むようになりましたが、その前から競走馬の仕事に従事する人々だけは頻繁に行き来していたのだそうです。ですから、4ヶ所の姉妹都市の名前を見ても、日本の相手は北海道の新ひだか町(旧静内=しずない)…日高郡では、日本の競走馬の8割が生産されているのだそうです。残りも、注フランスのドービル市(Deauville=仏語:ドビーユ)、注アイルランドのキルデア郡(County
Kildare)、注イギリスのニューマーケット市(Newmarket)と名馬の産地や集積地として名高い場所ばかりです。
注
「e-ニュース」第17号(07年11月)の姉妹都市の記事ご参照
サラブレッドの三大始祖 |
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|
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Godolphin Arabian
1724〜1753 |
Darley Arabian
1700〜1730 |
Byerley Turk
1679〜1705 |
キーンランド競馬場(Keeneland
Racetrack)では、春と秋にサラブレッドのセリ(Auction)があって世界中から人々が名馬を求めてやってきます。アラブの首長一族のおひとりに至っては、馬のために改造したジャンボ・ジェット機でレキシントンの小さなブルーグラス空港に乗り付けるのが常ですが、先日も空港で何千ドルもチップを払おうとするので職員が断るのに苦労したのだそうです。国際空港でもないのに2階のオフィスには(きっと馬のために)税関があるのですよ。
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ホース・パークと世界馬術大会、サドルブレッド
年 |
開催地 |
1990 |
ストックホルム(スウェーデン) |
1994 |
ハーグ(オランダ) |
1998 |
ローマ(イタリア) |
2002 |
ヘレズ・デ・ラ・フロンテラ(スペイン) |
2006 |
アーヘン(ドイツ) |
2010 |
レキシントン(アメリカ) |
さて、名馬はサラブレッドばかりではありません。レキシントン北の町はずれ=I-75のExit120付近にあるケンタッキー・ホース・パーク(Kentucky
Horse Park)では2010年に「世界馬術大会(World Equestrian
Games)」が開催されることになっています。
各国メダル通算獲得数 |
国名 |
ドイツ
|
アメリカ |
フランス |
オランダ |
ニュ
lジ
l
ランド |
イギリス |
スイ
ス |
ベルギ l |
ス
ウ
ェ
l
デ
ン |
スペイン |
カナダ |
デ
ン
マ
l
ク |
ブラジル |
アイルランド |
アラブ首長国連邦 |
イタリア |
オ lストラリア |
オ lストリア |
フィンランド |
ハ
ン
ガ
リ
l
|
ソ
連 |
ポルトガル |
スロバキア |
金 |
25 |
9 |
8 |
6 |
5 |
3 |
3 |
2 |
2 |
1 |
1 |
1 |
1 |
1 |
1 |
- |
- |
- |
- |
- |
- |
- |
- |
銀 |
13 |
10 |
12 |
7 |
1 |
7 |
2 |
3 |
1 |
2 |
2 |
2 |
- |
- |
- |
2 |
1 |
1 |
1 |
1 |
1 |
- |
- |
銅 |
20 |
8 |
4 |
6 |
- |
5 |
2 |
1 |
7 |
2 |
1 |
1 |
- |
- |
- |
2 |
4 |
2 |
1 |
1 |
- |
1 |
1 |
計 |
58 |
27 |
24 |
19 |
6 |
15 |
7 |
6 |
10 |
5 |
4 |
4 |
1 |
1 |
1 |
4 |
5 |
3 |
2 |
2 |
1 |
1 |
1 |
欧州外で開かれる初の大会を引き受けてレキシントン市も準備におおわらわですが、馬術競技の大舞台ではケンタッキーのプランテーション(大農園)のオーナーたちが開発したサドルブレッド(American
Saddlebred)という馬種が大活躍するでしょう。日本も選手団だけは派遣しているようですが、表でごらんのように、残念ながら、これまでのところメダル獲得の実績はなさそうです。
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レッドマイル競馬場とスタンダードブレッド
レキシントン3番目の馬の競技施設はレッドマイル競馬場(Red
Mile Race Track)です。ここでは馬がハーネスという二輪車に御者を乗せて引きながら走る競馬が行われています。この種の競技に向いているのは、スタンダードブレッド(Standardbred)など一回り大き目で速歩が得意な馬種なのだそうです。この競馬場にはナイターもあるので、ディナーを予約して観戦する粋な楽しみ方もあります。サラブレッドの競馬に比べると、本命の的中率がだいぶ高いように感じました。
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カウボーイとクォーターホース
レキシントンの話題からはそれますが、この際もうひとつ付け加えるなら、馬に関する競技としては、このほかに「1/4マイル競馬(Quarter
Mile Race)」と「ロディオ(Rodeo)」があります。1/4マイル競馬は、植民地時代のバージニアを中心に流行った競馬で、直線コースを一気に駆け抜ける瞬発力のある馬が好まれたそうです。この馬が、西部の大草原地帯で野生馬マスタング(Mustang)などと掛け合わされてクォーターホース(American
Quarter Horese)という馬種に改良されます…西部劇やロディオに登場する極めてアメリカ的な馬で、ネブラスカ、カンザス、オクラホマ、テキサスのカウボーイ地帯が本場です。
そういえば、ケンタッキー・ダービーもイギリスをお手本に、ご婦人はつばのひろ〜いダービー・ハットをかぶって観戦するのが慣わしのようで、ケンタッキーやアメリカ東部のウマには少しヨーロッパ的でお高くとまったところがあるのかもしれません。
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