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2009年9月15日(第39号)

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季節性インフルエンザの(今年の)予防接種が始まりました

 新型インフルエンザは一足早く流行しています

インフルエンザ流行状況(⇒最新状況) 

  州全域   地域的流行   局地的流行

  散発的発生   流行見られず 

(⇒日本の流行状況…国立感染症研究所)

 新型インフルエンザは、発生時に大騒ぎをした後、しばらくして何となく安心させられ、また秋になって騒ぎ出したり、日本は政府の対応もマスコミの論調もよく分かりません。それでは、アメリカ政府は、どう対応しているのでしょうか?そもそも新型インフルエンザはこわいのでしょうか?

=====≪インフルエンザのこわさ≫=====

 日本でインフルエンザによる死者が出ても、直接的な死因は肺炎などと記録されることが多く、確かな統計はありません。アメリカでも、伝統的な統計上は、インフルエンザと肺炎による死亡者が合算で一項目に計上されています。

 新型インフルエンザの発生が懸念されるようになって、世界中の人々にインフルエンザのこわさを知ってもらうために、これまで隠れていた季節性インフルエンザの感染者や死亡者の数が推定値で発表されるようになりました。

 CDC(米国疾病予防管理センター)によりますと、アメリカ在住者のうち毎年5〜20%の人々がインフルエンザに感染、20万人以上が入院治療を受け、平均3万6千人の人々が亡くなっているそうです。日本でも、死亡者数は毎年大きく上下しますが、2005年には1万5千人がインフルエンザで亡くなったと推定されています。

 それでも、インフルエンザに対する世間の認識が低かったのは、重症化して死に至る人々の割合が圧倒的に65歳以上の年齢層に偏っていたからかもしれません。日本では、一時、強制接種のワクチンの副作用が強調されたせいか、インフルエンザのワクチンも全人口の5人にひとりくらいしか受けていないようですが、今年還暦を迎えた私も含め、高齢者と内臓の機能や免疫機能が弱い方は少なくともワクチンを接種しておく方がよさそうです。ワクチンは100%感染を防止するものではありませんが、仮に感染しても重症化するリスクが低くなるそうです。

 季節性インフルエンザの(今年の)予防接種は、もう始まっています。その辺のスーパーの薬局で受けられますから、忘れないうちに、どうぞ。

=====≪新型インフルエンザ≫=====

今夏のインフルエンザ年齢別入院患者 

(⇒最新資料:CDC)

 新型インフルエンザには、季節性インフルエンザと共通する点と大きく異なる点があります。既に、皆さんも、よくご存知でしょうが、感染して重症化する年齢層が低いのです。

 左の図は、今年の夏にインフルエンザに感染して入院した(10万人当り)患者数です。ほとんどが新型インフルエンザの患者と見て間違いありません。5〜17歳の入院患者数は、既に、毎冬の平均入院患者数を越えて増え続けているのがお分かりでしょう。

 新型インフルエンザのワクチンは、現在製造中で、接種希望者全員のニーズにはすぐに応えられない情勢です。そこで、CDC(米国疾病予防管理センター)は、若年層を中心に優先的にワクチンの接種を受けるよう勧めています。

最優先

☆妊婦 ☆生後6ヶ月未満の乳児と同居または世話をしている人々 ☆患者と直接接する医療サービスに従事する人々 ☆6ヶ月〜4歳の幼児 ☆持病のある5〜18歳の子供

優先(ワクチン供給不足の場合、少し待つ)

☆患者と直接接することのない医療サービスに従事する人々 ☆5〜24歳の人々 ☆持病や免疫不全によりインフルエンザにかかりやすい25〜64歳の人々

 以上の条件に該当する人々は全米で159百万人…その後、25〜64歳に順番が回ってきて、65歳以上の部が最後になります。

=====≪スペイン風邪との違い≫=====

 スペイン風邪は、1918年に第一次大戦でヨーロッパに派遣されたアメリカ軍の中で流行り始めたインフルエンザです。世界中で3人にひとりが感染し、5千万人から1億人が病死したとも伝えられていますが、それが本当なら感染者の10人にひとりが亡くなったことになります。

 それから90年が経ち、季節性インフルエンザの致死率は0.1%にまで下がりました。ヒステリックにスペイン風邪の流行と比較して、新型インフルエンザをこわがることはありません。当時とは、公衆衛生や医療技術が根本的に変わり、例え新型インフルエンザが悪性に変異しても、油断せずにいれば最悪でも命を守ることはできるでしょう。タミフルやリレンザに耐性を持つウィルスが増えると困りますが、とにかくインフルエンザに感染した可能性があれば2日以内に適切な医療を受けるよう心がけましょう。