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2012年4月15日(第70号)


アメリカの洗剤選び…今回は「コンロ周り」編

 えっ!最高のお勧め洗剤がカー用品コーナーに?

 日本の洗剤は用途別に細分化していますが、アメリカでは商品説明の書き方も大雑把で、洗剤探しも一苦労です。とはいえ、洗剤の類までいちいち日本から取り寄せていたらたいへんですから、アメリカでも簡単に手に入るいい洗剤を用途別にご紹介しましょう。

 これまで既に「家事とお料理・e-百科」のページでご案内した内容と重複する部分もありますが、一部読者の皆さんから具体的な商品名(例)を知りたいとご要望がありましたので、それも含めて詳しく補足説明します。前回は「流し(シンク)周りの洗剤」をご説明しましたが、今回は「コンロ周りの洗剤」。

これまでの説明はこちら

====== ≪コンロ・換気フード・カウンター・キャビネット≫ ======

 今回、コンロ周りとひとくくりにしているのは、電気コンロ(英語ではストーブ)、換気フード、キッチンカウンター、木製キャビネットなど、コンロの近くで油汚れを落とすのに苦労する場所のことです。

 しつこい油汚れにはアメリカ人の主婦も苦闘しているようで、インターネットにも様々なアイデアが寄せられていますが、その中で特に役立ったのが、写真@のパープルパワー・インダストリアルストレングスクリーン-ライト社)という洗剤の情報。この洗剤は、ウォルマートなど限られたお店のカー用品コーナーに置かれているので、普段は目に留まりません。しかも、消費者から色落ちのクレームが来るといけないと思っているのかどういうわけか、ラベルに「工業用強度の濃縮油落し洗剤」と大書してありますから、まさか家庭用に使おうなどと思いもしません。

 ただし、注意書きにもあるように、新しい場所に使う場合は、目に付かないところで試し、色落ちがしないことを確かめてから、使い始めましょう。私たちも、最初は、おそるおそる使っていましたが、木製のキャビネットも含め、これまで色落ちして困ったことはありません。

 コンロの表面(クックトップ)にこびりついた油をふき取るには、写真Bの硬いスポンジを切って使うと楽です。わが家の場合は、カウンタートップが真っ白で、油汚れの茶色いしみが残ってしまうことがあるので、Aのグラスクックトップ・クリーナーウェイマン社)を使うこともありますが、このあたりは材質次第です。

 軽くこびりついた油汚れを取るなら、Dの日本製「めちゃ落ち〜る」とか「落ち落ち」のような洗剤のいらない化学スポンジが便利ですが、アメリカにも似たようなものがあります。Cはクイックイレーザースクラブイット社)…1ドルショップのダラーツリーで売っていました。わが家では、台所のフロアタイル磨きに重宝しています。

 スーパーでよく見るマジックイレーザーミスター・クリーン社)も、同種製品でしょう。日本製と違って、油断して使うと、色落ちしてしまう素材もありますから要注意。インターネットの掲示板には、子供が遊び半分で拭き掃除のお手伝いをしているうちに手がかぶれてしまったとの書き込みもありましたから、お肌の弱い方は十分気をつけてください。

====== ≪オーブン≫ ======

 アメリカでは祝日の食卓に必ず肉料理が出るので、ケーキやお菓子作りには関心がない家庭でも、オーブンは年中大活躍です。

 ただし、オーブンの最大の欠点は、庫内に油がこびりついて焦げ、手入れがたいへんなこと…オーブン専門の清掃業者もいるほどです。

 つまり、オーブン掃除の基本は、調理の際にできるだけ汚さないことです。オーブンの底に、アルミフォイルを敷くだけで、後のお掃除の手間が一段と軽くなります。

=== ≪スプレー使用上の注意≫ ===

 オーブン・クリーナーはスプレータイプです。無臭(Fume-Free)と強力(Heavy Duty)がありますが、「無臭」は効き目が悪いとの書き込みも見かけますから、どうせ使うなら「強力」の方をご利用ください。イージー-オフ社製品が有名ですが、スーパーのPBブランドで変わりありません。

 臭いの正体は、理科の実験で使う苛性ソーダ(水酸化ナトリウム)などアルカリ性の劇物です。絶対に皮膚に触れたり、吸い込んだりしないように気をつけてください。

 スプレー時にマスクをするまでのことはなくても、スプレー後に庫内をぬぐう際にはゴム手袋をするくらいの注意は、必ず守ってください。外見が似た殺虫スプレーなどと一緒にしておくと、家族が誤って使用するおそれもありますから、特にお子様の目には触れないところにしまっておきましょう。

 スプレーをかけると、しつこく焦げ付いた油汚れが溶け出して、ボロ布で拭き取れるようになりますが、スプレー効果は一瞬で現れるわけではありません。

 最低8時間、普通は一晩放置しておくのが基本。でも、時間を短縮するなら、オーブンを華氏200度(93℃)近くまで熱してからスプレーして5〜10分待つ方法があります。

 スプレーは、よく振りながら、上から下に15〜25cmの距離をとって振りかけます。

 オーブンラックは、あらかじめ外し、別途スプレーをかけます。新聞紙の上に置いてスプレーし、十分時間が経ってから、水で洗い流します。新聞紙が少し焦げて茶色になるのをごらんになれば、スプレー成分のこわさも一目瞭然です。