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2013年2月15日(第80号)


ゴルフでドーピングが発覚、銃器ショーが銃規制の抜け穴

 8月から手紙の土曜配達中止、小包は存続

 アメリカ生活を存分に楽しむなら、たまには現地マスコミの報道を通じて、ナマのアメリカの日常に触れてみませんか。このコーナーでは、毎月、現地マスコミの動画ニュースの中から皆さんのご興味をひきそうな話題を選んで、日本語解説付きでごらんいただきます。


2009年…「犯罪歴ノーチェック」の銃器ショーが抜け穴

2月6日…土曜配達中止で郵便局は年20億ドルの節約

2月1日…ゴルフでも「鹿角エキス」のドーピングが問題化


2009年…「犯罪歴ノーチェック」の銃器ショーが抜け穴

 銃規制は、民主党のクリントン政権時代に強化されましたが、共和党のブッシュ政権時代に、なし崩し的に緩和されてしまいました。最近の乱射事件でセミオートマチックの銃器が頻繁に登場するのも、明らかにそのせいです。経緯は、「社会と文化・e-百科」の銃規制と合衆国憲法の記事に詳しく書きましたのでお読みください。

 今度、オバマ大統領が銃規制を再強化しようとしているポイントは2つで、一つは大量殺人が可能な攻撃的銃器(Assault Weapon)の市販を再び禁止すること、もう一つは銃購入者の犯罪歴チェック制度の抜け穴をつぶすことです。動画をごらんになればお分かりのように、各地で開かれる銃器ショーでは、現金と引き換えにいとも簡単に銃器が販売されています。


2月6日…土曜配達中止で郵便局は年20億ドルの節約

 1月27日に切手代が上がり、国内の封書には46セント、日本向けなら1ドル10セントに変わりました(⇒「暮らしとノウハウ・e-百科」郵便と小包・宅配便)。

 また、8月からは、土曜日の封書の配達がなくなることも決まりました。ただし、土曜日でも、郵便局のオフィスは営業します。小包の配達も、当面は続きます。

 アメリカの郵便局も、インターネットに仕事を取られて、昨年はたった1年で159億ドルの損失を出しています。土曜の封書配達を中止すれば年間20億ドルのコストカットができますが、それだけでは焼け石に水で、ほかに福利厚生費の70億ドル削減など抜本的な構造改革を図らなくてはいけないようです。


2月1日…ゴルフでも「鹿角エキス」のドーピングが問題化

Lance Armstrong

 アメリカのスポーツ界では、ガンに侵されながらも生存確率1/2を克服、ツールドフランスで7連勝した自転車レースの英雄アームストロング選手が、ドーピングを告白して大騒ぎ(⇒ABCニュース)。アームストロング選手は、日本人の皆さんも多数暮らすテキサス州ダラスのプレノ出身で、付近にはアームストロング通りやアームストロング中学校もあります。

 しかし、今回、新たにドーピング疑惑の渦中に浮上してきたのが「鹿角エキス・スプレー(Deer Antler Velvet Spray)」です。

Vijay Singh

 鹿の角は毎年春に生え変わりますが、特に若鹿の角は鹿茸(ろくじょう)と呼ばれ、麝香(じゃこう)や牛黄(ごおう)とともに漢方では三大妙薬として珍重されてきました。

 その角を急速に成長させているエキスがIGF-1というインシュリン様成長因子(Insulin-like Growth Factor)なるタンパク質。エキスを舌の裏側にスプレーにすると粘膜から効率よく吸収され、ステロイドに変わる筋肉増強剤として一流スポーツ選手も使用しているとスポーツイラストレーティッド誌が報道したのがきっかけです。

 特に、今、疑惑の渦中に投げ出されているのがスーパーボウルで優勝したボルチモア・レイブンズ名ラインバッカーのレイ・ルイス選手。こちらは「過去に一切使用したことはない」と否定していますが、逆に、正直に名乗り出たのが、メジャー大会に3勝し既に殿堂入りも果たしているゴルフ界の大御所ビジェイ・シン選手。

 私自身も知りませんでしたが、シン選手には下積み時代の1985年にスコアを誤魔化してアジアツアーを追放された過去があり、「気づかずに使っていた」と言い訳しても、世間も簡単には信じてあげられないようです。