観光と行楽の夏…年間訪問客数ベスト10
多すぎて意外に知らない北米の国立公園
自然は太古から人々とともにあり、歴史の古い国では、あって当たり前の存在でした。国立公園制度が、アメリカやカナダ、オーストラリアで始まったのは、人々が初めて足を踏み入れるフロンティアの絶景に感動して、最初から国の保護下において自然を守ろうとしたからです。
もっとも、19世紀の環境保全はまだまだ試行錯誤の段階で、連邦内務省に国立公園局が創設されたのは1916年のことです。
1832年、ジャクソン大統領の時代に、アーカンソー州の温泉町ホットスプリングスが世界で初めて国立保護区となりましたが、1877年まで「名ばかり保護区」でした。
リンカーン大統領時代の1864年に、現在のヨセミテ国立公園の地域が、レジャー目的の公有地とする条件でカリフォルニア州に払い下げられました。
世界初の国立公園は、1872年のイエローストーン国立公園。当時のワイオミング準州の人口は1万人にも満たず、準州政府に管理能力がなかったために連邦管理となりました。
2番目に国立公園となったのは、現在のマキノー島州立公園(ミシガン州)。ミシガン湖とヒューロン湖を結ぶ海峡の島ですが、隣国カナダとの平和な日々が続き連邦陸軍の守備隊が撤退したことから、1895年にミシガン州に移管されました。
20世紀に入ってからは次第に法整備も進み、国定公園(National
Monument)や国立歴史公園(National Historic Park)など国立公園に準ずる公園も数多く作られました。今では、今年1月に国定公園から昇格したピナクル国立公園を含めて59の国立公園と約350の準国立公園(内務省所管公園)、それに約150の国立森林公園(農務省所管)があります。
北米では、ほかにカナダに43とメキシコに67の国立公園。全てを網羅するGoogleマップのガイドを作ろうとしたのですが、1枚には収まりきらず、3枚に分けて作業中です。
今回は、取敢えず完成した地図を使い、年間訪問客数ベスト10の国立公園をご案内しましょう。国立公園名をクリックすると、地図と動画が現れます。
年間訪問客数ベスト10の国立公園(2008〜12年平均)
|