海外赴任、留学、国際結婚…北米に住む日本人の皆さんのアメリカ生活をゆたかにするメールマガジンです。四季折々のタイムリーな話題や各地のお買物や観光の情報をお届けします。検索ボタンで姉妹サイト「アメリカ生活・e-百科」のワード検索もできます。

発行: KJBusiness Consulting, LLC 代表 山田  電話: (859)224-0087 Eメール: info@jlifeus.com  HP: www.jlifeus.com

LINEで送る

2016年12月15日 (第125号)

サイト内ワード検索


家 事

お 料 理

 (家電トピックス集) 小型アイロン、ディッシュウォッシャー、冷蔵庫

 ロボット掃除機の商品テスト…ルンバvs.ダイソン

 アメリカ生活・e-百科の一つの目標は、皆さんにアメリカ暮らしの必需品について頼りになる情報を提供することです。しかし、私たちも一介の夫婦ですから、昔の暮らしの手帖の商品テストのように、同じ種類の商品をいくつも買って使い比べるわけにはいきません。


NBCの朝のニュースでは"ルンバ圧勝"ですが?


 しかし、下の動画をごらんください。ロボット掃除機については、私たちの代わりに三大ネットワークのNBCが、朝のニュース"Today Show"で商品テストをしてくれました。

 結果的にNBCが下した判定はルンバの圧勝で、私たちもルンバの性能が全般的によいことに異論はありません。しかし、そもそもテストの設定がダイソンに意地悪で、掃除する部屋の状態によってダイソンの性能が上回るケースもあるのではないかと思いました。

NBC Today Show "Dyson 360 Eye vs. iRobot Roomba 980"

 いずれにせよ、ロボット掃除機は、部屋が細かく仕切られ床や畳に障害物も多い日本の家では活躍の舞台が限られていても、アメリカの家では使わないと損な時代になってきているといえるでしょう。

 さて、NBCのテストが比較したのは、ロボット掃除機の清掃能力(ゴミやホコリの吸引力)と、清掃範囲や清掃時間などの運動性能です。

 清掃能力についてNBCは、ダイソンもルンバも同じように、絨毯の上でも十分な吸引力があると結論付けていますが、ダイソンは吸引力をウリにしているので、ひょっとすると非常に汚れた絨毯の掃除などでは差が出る可能性はあります。ただし、ダイソンの吸引力を示す単位が他メーカーと異なり数字で比較できません。

 NBCがルンバに軍配を上げたのは、運動性能の違いによるものです。動画でルンバは厚い絨毯を楽々と乗り越え、ソファなど家具の下にも潜り込み、コーナーブラシで部屋の隅まできれいに掃除します。ダイソンは絨毯のヘリで何度も立ち往生し、そのたびに人が手を貸して動くようにしてあげなければいけません。背が高くてソファの下に入れず、コーナーブラシがないので部屋の隅のゴミやホコリは残ってしまいます。

 しかし、NBCが用意したフローリング(板敷き)の部屋には、比較的厚い絨毯が敷かれ、かなり足の長いソファなどの家具類が置かれていました。いくらダイソンの運動性能が悪くても、キッチンや全面カーペットの部屋なら絨毯に引っかかって停止することもありません。

 部屋の隅をきれいにできないのは明らかにダイソンの短所ですが、ソファの足がかなり長くないと、ルンバの厚みでもソファの下には潜り込めません。言い換えれば、ルンバやその他ロボット掃除機の能力を最大限に活用するには、できるだけ足の長い家具を買い揃えるのがコツということです。北米の一般的なベッドの足下には高い隙間があり、寝室を清潔に保つためなら、普通の掃除機よりロボット掃除機の方が優れています。

 ルンバとダイソンについては、念のため両社の宣伝ビデオもお確かめください。

iRobot Roomba 980 Dyson 360

フローリングの掃除には超薄型ディーボットスリム


 ルンバはロボット掃除機の老舗だけあって、どの商品評価サイトを見ても総じて高評価を得ています。むしろ2015年末に売り出された最新機種の980と2012年に売り出された旧シリーズの650など、ルンバ同士の比較で価格的にどのモデルがお得かとの議論になっているほどです。ちなみに980の定価は約$900、650の市場価格は$350前後で、掃除する部屋数が1~2室なら650で十分という意見が多数ありました。

 また、絨毯のないフローリングの部屋を掃除するだけなら、下の動画にあるエコバック社のディーボットスリムが市場価格$200前後と安く、超薄型で家具の下の狭い隙間にも潜れるのでよさそうです。

Ecovacs Deebot DA60 Slim 


改良を加えたシャークの小型アイロン


Shark Steam Iron GI468

 次はアイロンの話題。小柄な日本人の奥様のアイロンかけには、軽い小型アイロンが一番です。2年前に買ったアイロンの調子が悪くなって買い換えましたが、20~30ドルの小型アイロンなど消耗品のうちですから、アメリカ的には2年持てばまずまずでしょう。

 旧アイロンは小型アイロンには珍しく温度調節がダイアル式でなく、押しボタンでデジタルに切わ替えるタイプで、設定温度と実際の温度が隣り合って点灯表示(左写真の点線領域)される優れものでした

 2015年2月の第104号でも、今回、店頭で気がついたのは、これまでダイヤルで温度調整するアイロンが多かった中で、大型にはボタンを押してデジタルに温度を切り替えるタイプが主流になっていたことです。と書いています。

 ところが、最近はまた流行が、大型アイロンも含めてダイアル式に戻ってしまっているようです。推測に過ぎませんが、デジタル式は故障が多かったのか、消費者に敬遠されたのかもしれませんね。

Shark Steam Iron GI305

 そこで、最新製品の中からインターネットで評判の良い小型アイロンを探してみると、何と私たちの旧アイロンの後継機種です。ほかによい機種もなさそうで、ダイアル式でもやむを得ないと新アイロンを買ってきました。

 ところが実は新アイロンは旧アイロンの利点を引き継いでいました。コードを電源につなぐと、持ち手のLEDランプ(右写真の点線領域)がオレンジに点灯しますが、設定温度に到達するとグリーンに変わるのです。私たちは、この結果に大満足で、あらためて他のアイロンのランプを調べてみましたが、同じようなアイロンは見当たりませんでした。

 旧アイロンは、立てて置くとコード・ガード(上写真の実線領域)がアイロン台に当たり、それが原因で電気的な接触が悪くなって故障したようですが、新アイロンではコード・ガード(右写真の実線領域)の向きを変え、隙間を入れて柔軟に改良した工夫の跡が見られます。重量は軽いままで、持ち手は太く持ちやすくなっています。

 少なくとも、最近の小型アイロンの中では、最もお勧めできる機種の一つではないかと思われます。