NHLは東西リーグ各3地区


ナショナルホッケーリーグのホームタウン 

 1987年から4年間カナダのトロントに住んでいたというのに、その頃の私は40歳代に足を踏み入れたところで仕事に没頭、とうとう地元メープルリーフスの試合観戦に行く機会を逃してしまいました。アイスホッケーはカ

 アメリカでも、野球、アメリカンフットボール、バスケットボールと肩を並べる4大スポーツの一つですが、地図を見ても、やはり寒そうな都市のチームが多いですね。北米のプロ・アイスホッケーリーグNHLは、1917年にカナダの5チームが参加して始まりました。カリフォルニア州のサンノゼとアナハイム、フロリダ州のタンパとサンライズ、ナッシュビル(テネシー州)、アトランタ(ジョージア州)…暖かい地方の6チームは90年代以降に加わった新参者です。

  確かに通算の優勝回数ではモントリオールが24回とトロントが13回とカナダのチームが抜きん出ているようですが、最近の優勝者を見てみるとアナハイム('07)、ノースカロライナ州のローリー('06)、タンパ('04)と南部や西海岸のチームが台頭、アイスホッケーのファンが地域的に広く分布するようになってきました。

 NHLのシーズンは、10月に始まって4月に終わります。

 東西2つのカンファレンス(リーグ)各15チームから、それぞれ公式戦の上位8チームが勝ち残ります。以降7戦4勝制でプレーオフ・トーナメントを勝ち上がって、最後にリーグの勝者同士が伝統のスタンレーカップをかけて争う姿はNBA(北米プロバスケットボール)のプレーオフ戦にそっくりです。


試合のルール


パック

 私が住んでいるケンタッキー州のレキシントンにも、一時、プロアイスホッケーのチームがありました。NHLを生で見るのは難しくても、下位リーグの試合なら、地方都市でも身近に観戦する機会があるかもしれません。ご参考までに、簡単なルールの解説をしておきましょう。

アイスホッケーのコート(リンク) 

 不勉強をお笑いになるかもしれませんが、私たち一家は、アイスホッケーの試合が何ピリオドで終わるのか知らずに出かけました。1ピリオドは20分、15分の休憩です。3ピリオド終わったところで人々が帰り出したので私たちも半信半疑でゲーム終了?と思いましたが、まさか奇数ピリオドの構成とは想像もしませんでした。ほかに、同様の球技があるでしょうか? アイスホッケーは、直径3インチ(7.5p)厚さ1インチ(2.5p)の強化ゴムでできたパックを、スティックを使ってゴールに叩き入れるスポーツです。リンクの上で一度にプレーできる人数は、各チームゴールキーパーを入れて6人。反則で相手の選手が退場して人数が欠けている間、たたみかけるように攻撃する「パワープレー」の数分の攻防が見せ場です。 コートはフェンスに囲まれています。パックがフェンスを越えない限りOB(アウトオブバウンズ)にはなりませんから、他の球技のように頻繁にプレーが中断しません。フェンス使ったパスを送るのも、ゴールの後に回り込むのも合法です。

 各ピリオッドは、両チームの選手1名ずつが中央のフェースオフスポットで対峙、審判がパックを投げ入れて始まります。バスケットボールのジャンプボールと似ていますね。

 反則やOBの場合にも、最寄りのスポットから、フェースオフで再開されます。反則については、実業団の王子製紙チームのホームページに絵入りで分かりやすく説明されているのでごらんください。

 とにかく、スティックを振り回してぶつかり合う激しいスポーツですから、火事と喧嘩は江戸の…ならぬ「ケガと乱闘はアイスホッケーの華」で、アイスホッケーの選手の前歯はなくて当たり前だと聞いたことがあります。通(つう)のファンには、その乱闘も見どころだとか...。