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ハリケーン銀座

★ハリケーンと台風 ★カトリーナ(2005年) ★サンディ(2012年) ★ハリケーンの季節とコース


ハリケーンと台風


 右の地図をクリックすると10倍に拡大して、過去60年間に世界中で起きた台風やハリケーンのコースを全てごらんいただくことができます。赤みが濃い線は台風やハリケーンの勢力が強かったことを示しています。

 真っ赤に染まった日本の南海上に比べるとアメリカ南東の海上の赤みは薄いので、ハリケーンは台風より弱いと思われるかもしれませんが、日米に上陸する時の強さを比べたら、ハリケーンの方がはるかに強そうです。台風が日本の本土に接近する頃には、普通、多少ピークを過ぎているものですが、フロリダ半島の先端は台湾の台北とほぼ同じ緯度…アメリカの場合は元気一杯の青年期のハリケーンに襲われることが多いのです。

 次の表に、過去の大きなハリケーンと台風を10個ずつリストアップしてみましたから実際に比べてみてください。ハリケーンの中には、上陸時に最低気圧を記録しているものもあるのです。

歴史的な大ハリケーン

歴史的な大台風

 

ハリケーン名

西暦

上陸気圧

最低気圧

大風速

主な被災地

@ "Labor Day" 1935 892 hPa

72 m/s FL/GA/SC/NC/VA
A  Camille 1969 909 hPa

85 m/s AL/MS/LA
B  Katrina 2005 920 hPa 902 hPa 78 m/s LA/MS/AL/FL
C  Andrew 1992 922 hPa 922 hPa 79 m/s Florida/Louisiana
D "Indianola" 1886 925 hPa

69 m/s Texas
E "Florida Keys" 1919 927 hPa 927 hPa 67 m/s Florida/Texas
F "Okeechobee" 1928 929 hPa

72 m/s FL/GA/SC/NC
G  Donna 1960 930 hPa 930 hPa 72 m/s East Coast
H  Carla 1961 931 hPa 931 hPa 78 m/s Texas
I  Hugo 1989 934 hPa 918 hPa 72 m/s Carolinas
  台風

上陸気圧

最低気圧

最大風速

室戸 1935 912 hPa

枕崎 1945 916 hPa

@ 第2室戸 1961 925 hPa 888 hPa 67 m/s
A 伊勢湾 1959 929 hPa 895 hPa 60 m/s
B 5年13号 1993 930 hPa

925 hPa

50 m/s
C 狩野川 1958 935 hPa 877 hPa

D ルース 1951 935 hPa

924 hPa

69 m/s
沖永良部 1977 905 hPa 55 m/s
宮古島 1959 905 hPa 70 m/s
第2宮古島 1966 918 hPa 65 m/s

(注) 順位を付した台風は統計資料がある1951年以降の本土に上陸した台風を上陸時の気圧順で並べたもの。1935年の室戸台風では風速計が壊れ、1945年の枕崎台風は終戦直後の混乱で一部記録が残っていません。日本の最大風速は10分間の平均ですがアメリカの場合は1分間の平均で、1.2〜1.3倍の結果が出る傾向にあるそうです。

カテゴリー 気圧の目処 最大風速 高潮
5 920 hPa以下 69 m/s 5.5 m
4

944 hPa

58 m/s 4.0 m
3 964 hPa 49 m/s 2.7 m
2 979 hPa 43 m/s 1.8 m
1 989 hPa 33 m/s 1.2 m
熱帯暴風雨

 

18 m/s 0 m
熱帯低気圧

  

   0
日本の表現 最大風速
猛烈な台風 54 m/s
非常に強い台風 44 m/s
強い台風 33 m/s
台風 18 m/s
熱帯低気圧  

 とはいえ、過去100年に32回発生したカテゴリー5(最強ランク)のハリケーンのうちカテゴリー5の勢力を保って上陸したのは、1935年のレイバーデー・ハリケーンに69年のカミールと92年のアンドルーの3回を数えるだけです。2005年にニューオリンズを壊滅させた有名なカトリーナも、上陸直前にカテゴリー3に勢力を落としています。

 過去100年に発生したカテゴリー5の4分の1が2003〜07年の5年間に集中しています。特に2005年にはカトリーナも含めて4つのカテゴリー5が発生し地球温暖化の影響とも懸念されています。

 台風も決して負けていません。1997年のように、日本に影響は少なくても、南方海上でカテゴリー5が10個も発生したことがあります。ちなみに、観測史上最低気圧を記録した台風(含ハリケーン)は1979年の台風20号で、日本に上陸したときには965hPaでしたが、海上では中心気圧870hPa、最大風速85m/秒だったそうです。


ハリケーン・カトリーナ(2005年)


この記事は、現在編集中です。

ハリケーン・サンディ(2012年)


この記事は、現在編集中です。

ハリケーンの季節


 日本では立春から数えて「二百十日」…今の暦では9月1日前後が台風の当り日と言われていますが、日本の言い伝えの真偽はともかく、アメリカのハリケーンの季節は9月10日をピークに、かなりきれいなグラフに書き表されます。

100年間を通じて各日に存在したハリケーン数の累計 含む熱帯暴風雨)


ハリケーンのコース


 フロリダやカリブ海などハリケーンの多い地域に旅行なさるなら、各月のハリケーンのコースをよく見てからスケジュールを組んだ方がよさそうです。(⇒クリックで拡大

6月 7月 8月

9月

10月

11月


ハリケーンの上陸地点


 1950〜2008年に上陸したハリケーンの上陸地点です。ハリケーン・サンディのようにニュージャージー州南部に上陸したハリケーンは一つもなかったことが分かります。⇒クリックで拡大